東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 神奈川 > 8月8日の記事一覧 > 記事

ここから本文

【神奈川】

米原潜 放射能漏れ 『情報開示を』の声相次ぐ

2008年8月8日

 米海軍の原子力潜水艦「ヒューストン」が昨年一月、横須賀基地(横須賀市)に寄港した際に微量の放射能が漏れていた問題で、専門家や市民団体からは七日、同基地への原子力空母「ジョージ・ワシントン(GW)」配備を前に情報開示など強く求める声が上がった。

 軍事力によらない安全保障を研究するNPO法人「ピースデポ」の梅林宏道特別顧問は、米側が漏れのあった配管の構造を軍事機密を理由に開示しなかった点について、「情報開示しないで、安全と言われても懸念が増すだけだ。政府はこのまま放置するのではなく、情報開示を求め、自ら安全を判断できる技術的蓄積を持つ必要がある」と話した。

 在日米軍基地の監視団体「リムピース」のメンバーの金子豊貴男・相模原市議も「まず、原潜の入港を事前に公表しないやり方がおかしい。こうしたことが積み重なり、政府の言う原子力空母の安全性は崩れさる」と強い不信感を口にした。

 一方、松沢成文知事は報道陣に「佐世保での発覚から調べていくうちに、横須賀のケースが分かったのかもしれないが、もう少ししっかりとした体制でやってほしい」と、米軍側の“後出し”の対応に注文を付けた。

 (岸本拓也、中沢穣、西尾玄司)

 

この記事を印刷する