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取材の日本人記者2人を拘束・暴行 中国・新疆武装警察

2008年8月5日11時36分

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 【カシュガル(中国新疆ウイグル自治区)=樫山晃生】中国北西部の新疆ウイグル自治区カシュガルで32人の武装警察隊員が死傷した襲撃事件で、取材中の日本人記者2人が4日夜、武装警察に拘束され、暴行を受けていたことが分かった。

 暴行を受けたのは、中日新聞東京本社(東京新聞)カメラマンの川北真三さん(38)と日本テレビ中国総局記者の勝田真司さん(37)。

 両社の広報担当者らによると、4日午後11時前、2人がそれぞれ現場付近を取材中、突然、複数の警察官が何かを叫びながらつかみかかってきた。羽交い締めにされるなどして警察施設に連行された後、倒されてけられ、顔を踏みつけられたり殴られたりしたという。

 川北さんは現場の様子を撮影していなかったが、「画像を出せ」と迫られ、カメラ2台を奪われて1台を壊されたほか、携帯電話も奪われた。2人の拘束は約2時間に及んだという。

 東京新聞の深田実・編集局次長は5日、「事実関係を確認中だが、解放されたとはいえ正当な取材に対する暴力的拘束には強く抗議する」とした。日本テレビも同日、「正当な手続きを踏んで取材していた記者に暴行が行われたのは極めて遺憾」とのコメントを発表した。

 北京の日本大使館は5日午前、中国外務省報道局に「大変遺憾。類似事件の再発防止を求める」と要請した。中国政府は昨年1月から北京五輪と北京パラリンピック閉幕後の08年10月17日まで、外国人記者の取材規制を緩和しているが、日々の取材の現場では公安当局者らによる妨害行為も頻発してきた。

 今回の件に対し、中国外務省報道局は「事実関係を確認中」としている。

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