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中国・新疆で警察に手投げ弾2発、16人死亡 2人逮捕

2008年8月4日13時14分

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 【北京=坂尻信義】中国の国営新華社通信によると、北西部の新疆ウイグル自治区カシュガルで4日午前、国境の警備を担当している警察施設にダンプカーが突っ込み、乗っていた2人が手投げ弾2発を投げ込んだ。この襲撃で警察官16人が死亡し、多数が負傷した。犯人2人は間もなく逮捕されたという。

 北京五輪の開幕を8日に控え、中国政府が警備態勢を強めていた。襲撃の動機や背後関係は不明だが、同自治区の多数派を占める少数民族ウイグル族の分離独立派によるテロとの見方が広がっている。国境都市のカシュガルは、独立派の活動が盛んな拠点のひとつとして知られる。

 中国軍の田義祥・五輪安全指揮センター軍隊工作部長は1日の記者会見で、安全対策上の脅威として「第一に(ウイグル族でつくる)東トルキスタンのテロ勢力」と指摘していた。

 中国では雲南省昆明の中心街で7月21日、路線バス2台が相次いで爆破され、2人が死亡した。この事件では「トルキスタン・イスラム党」(TIP)と名乗る組織が犯行を宣言。北京五輪を中止しなければテロを続ける、と警告するビデオ声明をネット上で公表していたが、この組織がウイグル族でつくる「東トルキスタン・イスラム運動」(ETIM)と関連があるかどうかは疑問視する声もある。ETIMは中国当局がテロ組織と認定し、掃討作戦を展開している。

 中国では北京五輪の開幕が目前に迫る中、各地の空港や駅、バスなどで厳重な警備態勢が敷かれている。

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