ぷれすて<あ行>1/4

ぷれすて・あ行1/4一覧

注:あ行のゲームは数が多いので4ページに分けて掲載する事になりました。
大斬り
アカギ闇に降り立った天才
アーク・ザ・ラッド
アドバンスド・ヴァリアブル・ジオ
中斬り
アーク・ザ・ラッドU
アバラバーン
小斬り
アインハンダー
アルゴスの戦士
EVE ZERO
カウンター
悪魔城ドラキュラX〜月下の夜想曲〜
ALIVE
ありす・イン・サイバーランド
                                               ぷれすて道場お戻りはこちら

アインハンダー
シューティング
スクウェア
何故か俺の部屋にやってきたゲーマー達の多くが、このゲームに興味を示す。
「おっ、このゲーム、どうやった?」
「そうだなぁ、まぁ、敢えて言うならば、さすが
『キングスナイト』のスクウェア
って感じかな。」
かくして、このゲームに興味を抱いたゲーマー達は一瞬にしてその興味を無くす(笑)。そんなことが何回も繰り返されてきたのだが・・・
俺は今、彼らに謝らなければならない。
すまん、確かに序盤はくだらないシューティングだけど、中盤からは結構面白かったです、コレ。

序盤のくだらなさは筆舌に尽くし難い。スクウェアのゲームなので画面は派手なのだが、ゲームそのものは極めて地味。意味も無く空中に漂っている敵機、ゆっくりと近付いてくる微量の敵弾、かつてこれほどまでに暇で緊張感の無いシューティングがあったであろうかっと力説したくもなる。

ところが中盤からは俄然面白くなる。
つーても、わんさか敵機が出てくるわけでも、敵弾で画面が埋め尽くされる事も無い。正直な話、このゲームにシューティング独特の「ミリ単位の避けの楽しみ」は存在しないと思う。
では、何が面白いか?
その答えを出す前に、まずはこのゲームの特徴を語り、そこから答えを導き出すべきであろう。

このゲームの稀有な特徴として、ミスをすると規定の位置からやり直しを強制される事が挙げられる。かつては「グラディウス」なんかで採用されていたシステムであるが、このシステムのおかげで、フリーコンティニューに設定してもごり押しでは進めなくなっている。おまけにこのゲームにはバリアはなく、プレイヤーが操る戦闘機”アインハンダー”には耐久度も設定されていない、一回被弾したらアウト。ボスにそれまで与えたダメージも最初に戻ってしまう。つまりは完璧な攻略パターンを築かないとクリアは絶対に不可能なのである。
しかし、それでもステージそのものは敵の攻撃が激しくない為、アドリブでも十分になんとでもなる。が、ボス戦はさすがにそうはいかない。弾をばらまき、誘導弾を撃ち、自機めがけて突っ込んできたりするボスを撃退するには、何度も試行錯誤を繰り返して、攻略法を見つけ出さなければならない。

が、この試行錯誤こそが、このゲーム一番の面白さだと言っていいであろう。

何度も何度もやられながらも、少しずつボス攻略への道を解き明かす。やられればボス戦の手前からやり直しだから、緊張感はすこぶる高い。やられる→やりなおす→やられる→やりなおす・・・その姿は傍から見ればマゾ以外の何者でもないんだろうなぁと思いつつ、最初は全く歯が立たなかった敵が大爆発して崩れ落ちる姿を見る時の興奮、それを得る為に延々と繰り返す。
そして気がつけば、プレイ開始から3時間が過ぎ去っていた。軽い気持ちで遊び始めたのに、最初は面白くないなぁと思っていたくせに、遊び終えた後の爽快感はまた格別な物であった。

中盤以降のボス戦の試行錯誤の面白さ、これがこのゲームの肝である。また、その面白さに加えて、後半は地上から飛び立った宇宙船のロケットブースターを規定時間内に壊さなければいけなかったり、自軍最終兵器のテスト対象にされたり等、演出面にも磨きがかかっている。挿入されるムービーも非常に効果的だ。
序盤のつまらなさに俺も騙されそうになったが、ひとつそこを乗り切って遊んでもらいたい一品である。
アカギ 闇に降り立った天才
麻雀
D3パブリッシャー/童

今宵、ぺんぎんTAKはアカギになる!

 幕は降りた。

 「バカな…なぜ…?どうしてこんなことが…」
 圧倒的有利な立場にありながら、逆転を許してしまった代打ち・浦部が卓に屈する。

 「いい待ちでしょ…組長」
 ぺんぎんTAK演じる"アカギ"が振り返る。

 そして、奇跡の逆転に立ち会った川田組組長が唸った。
 「ま、まぁ、勝つには勝ったが、
自分の親でなりふり構わないテンパイや、役牌1000点で連荘しまくるってのはちょっと…
 ぶっちゃけ、そんなので逆転されても嬉しくないっつーか」

 だってしょーがないやん、このゲーム、普通の麻雀ゲームなんだもん。悔しかったら"すり替え"とか、"偽装カン"とか
配牌時に1トンずれちゃうとか再現してみろっつーの。
 そこまでやってくれたら、俺もリーチ偶機待ちとか、河底ドラ4直撃なんて奇跡を見せてやるっちゅーねん。
 ぺんぎんTAKこと"アカギ"が駄々をこねた。

 その様子を見て、川田組の石川が呟いた。
 「三流のアカギなんて見たくなかった」
 ぺんぎんTAKは、ニセアカギよりもランク下に位置付けされた(ガーン)


普通の麻雀ゲームとなった『アカギ』(それ、『アカギ』とちゃう)

 さて、そーゆーことで『アカギ』である。
 原作を読んだことがある人であれば、一度は憧れるアカギの天衣無縫な闘牌。その再現を今作を購入した人は夢見るであろう(俺もそうだ)。
 が、実際は冒頭にもあるようにアカギを題材にしただけで、内容は普通の麻雀ゲームとなんら変わらない。一度、カンをしたらそれがすべて新ドラになるという、いかにも『アカギ』らしい展開になることはあったが、原作のようなダイナミックな麻雀は期待できない。

 ならば、せめてライバルたちの手腕や戦略ぐらいは再現してほしいものであるが、実はこちらもかなり疑問だ。
 原作のストーリーを追う「回想対局」では、それぞれ原作の雰囲気を出すために「市川をハコ割れさせる」とか「南1局から2万8千4百点差を逆転せよ」などの条件が出されてはいる。が、別段アカギ級の奇跡を起こさなくてもあっさりクリアできてしまうし、仲井もコンビ打ちをしてくるわけでもない。それどころか市川などは、こちらの鳴きまくってミエミエの手に振り込んでくれた。とてもあの市川だとは思えない暴牌に呆れるやら、
「意外と臆病だな、市川」
なんてセリフが事前にあったのだろうかと勘繰るばかりである。

 また、かと思えば、アカギが起こした数々の伝説の対局に挑戦する「伝説対局」は、まったくこちらの手に負えない内容になっている。
 たとえば「敵のあがりを阻止せよ」という対局があり、開始早々いきなりリーチされる。この時点で読みもへったくれもないと思うのだが、わずか一巡でツモあがりされたり、もっと最悪な時は
すぐに別のCPUキャラが振込みやがったり(怒)
 「こんなもん、アカギでも阻止できんわ!」と怒鳴りたくなること必至だ。敵のあがり牌をこちらが抱えており、それを振り込むか振り込まないかならば話はわかるが、こんなにランダム要素が高すぎてはゲームとして成り立っていない。勘弁してほしい。


狂気の沙汰を再現すればするほど面白い

 ちなみにこのゲーム、アンケート葉書を送ると、
1等「鷲巣麻雀セット」
2等「アカギ墓石のかけらお守り」

 これらがそれぞれ150名様に当たるという、ファンならニヤリとするキャンペーンを行っている(さらに言うならば、鷲巣麻雀セットは洗牌用袋や手袋、ドラ表示牌まで用意するという凝りよう)。メーカーとしては『アカギ』という題材やその魅力をしっかり理解しているようだ。
 だが、作り手は『アカギ』の持つ魅力をあまり認識していなかったのか、あるいはその素材への愛情やこだわりがなかったように思える。本当に『アカギ』ワールドを再現したいのならば、アカギらしいダイナミックな麻雀が展開できる独自のルーチンが必要だし、"すり替え"などの禁じ手も出来るようにしなければならない。立ち塞がる闇プロたちは鬼のように強く、コンビ打ちも再現しなければならない。おそらく普通の麻雀ゲームを作るよりも、開発ははるかに困難だろう。でも、そこまでやらないと原作の良さをゲームに持ち込むことはできないだろうし、そして何よりもファンは
そんな原作らしいゲーム内容を、当たり前のものとして期待している!
 原作付きのゲームはファン層から売り上げを計算しやすいし、原作らしさを大切にしてやれば、ゲーム内容はイマイチでもファンは納得してくれるから作りやすいのかもしれない。でも、こと『アカギ』のゲーム化に関して言えば、先ほども述べたように普通の麻雀ゲームを作るよりもずっと難しい。「狂気の沙汰ほど面白い」とはアカギの言葉だが、『アカギ』はその狂気の沙汰を再現できればできるほど面白いゲームになるのだろう。はたして今作の開発陣は『アカギ』の狂気を、どこまで再現できる覚悟があったのか。アカギではないが、腕一本賭けるほどの覚悟がないとお話にならない。

 原作が終了していないってこともあってか、今作の「回想対局」も
ラスボスが仲井(笑)
 というおかしなことになっているが、原作が終わりを迎えた時「これぞ本当の『アカギ』ゲームだ」という作品をどこかが真剣に作ってほしいものだ。
アーク・ザ・ラッド
RPG
SCE
PSのハードメーカーであるSCEがリリースした、PS初の一般向けRPG(「キングスフィールド」はちとマニア向け)。それ故にSCEの広報活動も半端なものではなく、多くのファンが「これはきっと凄いに違いない」と信じ込んでしまった。
が、実際に発売されるやいなや全国で非難の雨嵐。中には
ソニーが満を持して発売した体験版
などと口の悪い奴もいたが、あながち間違った批評とも言い切れなかったりするのだから、困ったものである。

んでも、俺がこのゲームで最も問題と思うところは、世間の人が言うところとちょっと違う。まぁ、確かにあれだけ盛り上げておいて突然終わってしまうのはむかついたし、圧倒的にボリューム不足なのも不満ではある。が、それ以上に俺は、活動できる場所の少なさにこのゲームの問題点を感じるぞ。

国とか地方単位で移動するのはいい。無意味な移動が無くなっている訳だから、俺のように「あそこまで行くのに、ここを通っていかなくちゃならんのか・・・けっ、面倒くせぇ。」っていうタイプにはぴったりだ。でも、広大な大地があるくせに冒険の舞台になる場所が一つの国に2,3箇所ってのはあまりに寂しすぎやしないか?俺はもっと様々な所を冒険がしたいぞ。

シナリオの不備も当然だが、それ以上に冒険そのものにも食い足りなさを感じたゲームである。
アーク・ザ・ラッド2
RPG
SCE
前作はよほど世間で酷い事をいわれたんだろうなぁ。なんか、これだけ前作からパワーアップしていると開発陣にいじらしささえ感じてしまう。

でも、これっていい事だ。俺がプレイした限りでは前作で不満に感じた所はほとんど無くなっている。これって、ちゃんと俺達プレイヤーの意見を反映しているって事で、いくらアンケートはがきに改善点を書いて送っても全然参考にしていないような次回作を出すようなメーカーと比べると断然いい。

ただ、前作の不満点はちゃんと改善されているんだけど、その為に
また新たな不満点が発生
なんだか延々とバグ取りをしているようなゲームである(笑)

さてその新たな不満点であるが、まずは全体的に消化不良気味である事が挙げられる。アイテム生成、モンスターの捕獲及び育成、ショートシナリオなど、流行の要素が沢山入ってはいるものの、残念ながら上手くゲームの中で機能していない。いわゆる”やり込み”の要素にはなっているんだろうけれど、ゲームそのものを面白かったと言わせるには、もっとシステムとの調和が取れていないといけないのではないか、と思う。

そしてシナリオ。長くなったのはいいが、退屈極まりない。序盤はまだしも中盤から後半にかけてはひたすら同じ事の繰り返しで、変化にあまりに乏しすぎる。おまけにエンディング、何だ、あれは?やたらと長い時間をかけてプレイさせられながら結論がアレかい。なんだか、努力と言う二文字が馬鹿らしく思えてくる結末である。やっぱり民衆の心を掴まないと、いくら正義の為の戦いと言っても成功しないのかねぇ。そう言えばこのゲーム、終始、アーク達は世間ではお尋ね者だったもんな。

でも、まぁ。このゲームを作った開発陣には今後もプレイヤーの意見を大切にする姿勢で頑張ってもらいたい。何も急ぐ必要なんて無い。欠点を一つ一つ無くしていく事で、やがて名作って奴が生まれるだろう。これまではこんなのだったけれど、俺は期待してるぞ。
悪魔城ドラキュラX〜月下の夜想曲〜
アクション
コナミ
従来のアクション重視のスタイルから一変して謎解き中心のスタイルへ。
いいねぇ。やたらと広い城内をさ迷いながらアイテムを探し求める様子は、俺が愛してやまないMSXの傑作ソフト 「魔城伝説2〜ガリウスの迷宮〜」を彷彿させる。あれも結構無茶な謎かけがあって、友人と共に「あーでもない、こうでもない」と頭を捻らせたものだけど、このゲームもその手の無茶ぶりは変わっておらず俺様ニンマリ。ファンにとっては、その無茶苦茶さがたまらなかったりするんだよなぁ。謎に頭を抱えて悩む時の楽しさって言ったら・・・もう口では言い表せない、格ゲーで言うところの爽快感、シューティングの緊張感に通じるものがあります。

ところで「「『ドラキュラ』はシビアじゃないと駄目だ」って言う意見があるが、それはやっぱりゲームが得意だから言える事であって、このゲームのように間口の広い「ドラキュラ」もあっていいと思う。それにそーゆーマニアな人の為にシビアなリヒター・モードも用意されているんだし、それでいいじゃないか。今後の「ドラキュラ」シリーズの展開を考えたら、ここでのユーザー層の拡大の為にも、今回の仕様は間違っていないと思われます。

最後に、裏面(?)のボスで死人をバラバラ落とすボスがいるのですが、アレってソニーの表現規制に引っかからないのでしょうか?地獄のようなその光景に嫌悪感を感じる人は多そうですが、ソニーもアレを認めたとは、かなり物分かりが良くなったものです。俺的にはアレはかなりイケてて、感動しましたです。んで、感動ついでにもう一つ。クリア後の商人の所で各声優さんのインタビューが聞けるのは衆知の事実ですが、俺様も椎名へきる様の為に聞きに行きました。でも、このインタビュー、録音が95年夏になってるんですよね。ゲームを作るのって時間がかかるんだなぁ、って改めて痛感。で、そのゲームをたった一週間でクリアされちゃったりするんだから作る人もたまんないだろーなぁ。そんな製作者の苦労を考えると涙が止まらない思いです。みんな、ゲームはもっと大切にプレイしような。クソゲーにも糞なりの良さを見つけてあげましょう(^^;
アドヴァンスト ヴァリアブル・ジオ
格闘
TGL
さて、このゲームの帯にこのような売り文句が載っていました。
「今の世の中、かわいいだけじゃ生きていけない!」
その言葉、そっくりそのままお返しいたします(核爆)
「アドヴァンスト」ってついてあるので、おそらくはPCエンジン版の移植だと思いますが、キャラの中間アニメーションの少なさなんかは、初代PC版を忠実に再現しております(笑)。ぎこちなく動くキャラ、粗いグラフィック・・・キャラがいくら魅力的であっても、これではその魅力もぶち壊しです。おまけにレスポンスは悪いわ、格ゲーとしての爽快感も無いわとあっては、辛目の評価をせざるえません。

TGLってゆーと、パソコンデビュー作「ソードダンサー」 で高い技術力を見せつけ、以後もパソコンが苦手とするアクションゲームを中心に活躍していたメーカーだったのですが・・・うーん、まぁ元のゲームの出来自体がアレなんで、仕方が無いと言えば仕方が無いのかもしれないけど、俺的にはPS版になって進化した「VG」が見たかったです(ちなみにその願いは続編でかなえられました)。

そう言えば、この夏、東京に行った時に2日ほど姫宮以杏さんちにご厄介になったのですが、その時にこのシリーズで遊ぶ機会がありました。
が、俺の期待に反していきなり「2」を起動させる以杏さん・・・あ、あの〜、やはりここは「1」から遊ぶのが通ではないでしょうか?
以杏さん「1はやってはいけません」
以杏さんが頑なに拒むので、結局一度も起動させなかったのですが・・・今、ひそかにその時の忠告を聞いていればよかったかなと思っていたり(^^;
でも、何事も体当たりしては爆弾を踏みつける性格だからなぁ、俺って。
アバラバーン
アクション
タカラ
タイトルがカタカナであるが、漢字で書くと
肋ばーん
なんでも関西系人体爆発ギャグ
脳味噌ばーん
の姉妹品らしい。個人的には胸の大きいねーちゃんが、タンクトップを引き裂いて「あばらばーん!」と叫んでもらえると俺様大喜び、「はぁ、長生きはするもんじゃて。なんまんだぶなんまんだぶ」と明日への活力になる事間違いなし。ついでにたかだかゲームのタイトルからここまで妄想を膨らませる事が出来る俺様に乾杯!!

さて、ここからが本題。
本当は、最近ありがちな3Dアクション物。「ゼルダ」が2Dから3Dになったが、あんな感じだととらえてくれればいい。ステージは全8ステージ。それぞれに炎とか水とかがモチーフになっているのだが、基本的にステージごとに変わった仕掛けがあるわけでもなく、ゲームそのものは極めて淡々と進んで行く(途中にストーリーデモもあるが)。戦闘も終始一定の技で勝ててしまうしな。ん〜、この辺り、もっと考えて欲しかったと思う。最初の数ステージは楽しいんだけど、中盤以降はほとんど惰性で遊べてしまう。良いゲームってのは、最初に感じた面白さをいかに持続できるかにかかっていると俺は思うんだけど。

ちなみに主人公が8人から選べ、それぞれにストーリーが存在する。が、ステージそのものに変化はないので、残念ながら長く遊べる要因にはなっていない。凡作。もっとアイデアを盛り込めば、楽しいゲームになった筈だ。まぁ、しかし、そのアイデアが最近は枯渇ぎみなのかもしれないけどね。

タイトルは妙な活力に溢れているんだけどなぁ(爆)
ALIVE
AVG
General Entertainment
ウリ文句は「プレイステーションで公開する映画」。が、実際の所は実写版LDゲーム。画面に表示される指示に従って方向キーを瞬時に入力したりするアレだ。
「実写だからって今更LDゲームはねぇよなぁ」などとつぶやきながらPSのスイッチを押す。画質、思ったよりも良くない。時々挿まれるCGも実写と妙なアンバランスぶりでイマイチ。
なんだかなぁ、と思っているうちに主人公がテロリストの疑いをかけられて警察に追われる羽目になる。まず最初の目的は警察に取り囲まれているホテルからの脱出だ。よっしゃ、では、LDゲームにれっつらごー。

そして数分後、すっかりハマっている俺様がいたりする。

ハマった理由は単純明解。だって俺様、なんだかんだ言いながら実は
LDゲームやるのって今回が初めてなんだもん(爆)
前振りで偉そうな事を言ってゴメンナサイ。実は知識としてLDゲームの歴史を知っているのだが、実際に遊ぶのは俺様、初めてなのであります。でも、単にボタンを押すだけやろーと思っていたのだが、なかなかどうして、瞬時にボタンを押しわけたりして、一瞬たりとも気が抜けないゲーム性がたまらんちん。久々に俺のゲーマー魂に火を付けてくれたみたいで、気が付けばカーチェイスシーンを何度もやり直している自分がいたりする。普段なら「やってられんわい」と投げ出してしまう程失敗を重ねても、
くだらねぇ〜、もう一回!
とどこぞの青汁なCMのようにムキになってやり直してたもんな。あ、ちなみにこのカーチェイスで崖から落下するゲームオーバーシーンがあるのだが、明らかに合成やろってツッコミを入れずにはいられない映像がこの時に流れる。これを見ると、まず大抵の人は「こなくそっ」と思うね、きっと。「こんな馬鹿馬鹿しい映像を見せられて黙って終われるものかっ」とプレイヤーの反骨精神を煽る為にあの映像を入れたのなら大したもんですが・・・まぁ、間違いなく俺の買い被り過ぎです(笑)

更にLDゲーム初体験と言う事で妙にハマったのであるが、同時に感心したのが、瞬時に画面がどんどこきり変わって行く事。ムービーをただ垂れ流しているだけじゃなくて、プレイヤーの介入によって展開が変わるのだが、ロードによる映像の途切れがほとんど無い。ストレスなく映像で遊ぶ事が出来る。LDゲームというジャンルを考えたら当たり前の事なのかもしれないが、ムービーを流す度にゲームのテンポが乱れてしまうゲームが多い中で、このゲームのテンポの良さは特筆すべきものがあると思う。

でもなぁ、途切れないムービー部分はテンポ良く遊べるのだが、ムービーで補えないシナリオの影の部分をヘタクソな処理で片付けてしまった為に、ゲーム全体のテンポは決して良くないんだよなぁ、このゲーム。プレイしていない人に簡単に説明すると、主人公が持っている情報端末機で次々と事件に関するニュースを仕入れるのであるが、これが文字が小さい上にびっしりと書かれてあったりして非常に読みにくい&読むのがうざったい。しかも、これをちゃんと読んでいないとゲームは真のエンディングを迎えないからたまらない。おまけにちゃんと読んでいても
物語の真相はイマイチ分からんかったぞ、俺
俺の読解力が拙いのか、それともシナリオ自体に問題があるのか・・・最後の最後で話が分からなくなったから、きっと後者の問題だと思うのだが・・・ん〜、計画の第二段階って具体的にはどのような事だったんだろう?知っている人、教えて下さいませ。

んで、結論。
俺みたいにゲーム狂のくせにLDゲームをやった事がない人にはオススメ(思いっきり限定しとるなぁ)。馬鹿にしがちなジャンルだけど、ボタンを押して反応を楽しむと言う点においてはゲーム本来の楽しさを持っております。
ありす・イン・サイバーランド
AVG
グラムス
げ、何これ、おおおお・・・
おもしれぇじゃねぇか!
元アイドルがプロデュースしたゲームで、しかもギャルゲー臭がぷんぷん。好きな人以外には売れなかったようで俺が買ったのも新品980円の処分品だった。はっきり言って何の期待もしていなかったのだが。いや、やられたよ、チバレイ。お前、本気だったんだな。

ともかく作りが丁寧。セリフは全てしゃべってくれるし、キャラの表情も豊かでにぎやかだ。声優陣も有名どころを起用している。マップでの移動シーンではあちこちに隠しイベントが盛り込まれており、カラオケの凝った演出などサービスも満点。特に圧巻なのはブティックでの着替えグラフィック。ありすの某ファミレス風の衣装や麗奈のTバック水着など、PSらしからぬお色気がある。そう言えば温泉シーンやありすの入浴シーンなんてのもあるな。健全路線のPSにあっては珍しいサービスショットで、何故かドギマギしている俺様がいたりして。規制されている中でのぎりぎりのお色気って、ある意味、あっけらかんとしているエロゲーより遥かにエロチックです(笑)

シナリオはまぁ、ありがちなんだけど外してはいない。一話ごとの話が程よい長さなのがいいが、全6話ってのは物足りないかな。中にはまるで説明がなってないキャラも出てくるし、オリジナリティーや完成度にかけてはまだまだだと思う。が、チバレイの最初の仕事としては十分すぎるでしょ。今後に期待したいが・・・まずはこいつが売れてくれんとなぁ。
っていうか、ここつぶれたんだっけ(^^;

彼女がその後どうなったのか知らないけど、元気でいて欲しいものです。
アルゴスの戦士
アクションAVG
テクモ

スゲェ! 楽しい! 面白い! でも、これって…

 まずは、オープニングムービーに驚愕。
 おおっ、スゲェ! 天からの襲撃で、炎に包まれる古代ローマの街。割れた大地から這いずり出てくる化物に、命からがら逃げ戸惑う人々…うーん、『鬼武者2』のOPムービーにもこんなのがあったけど、あれに負けず劣らずの出来じゃないか。さすがはテクモ。グッドジョブ。

 続いて、アクションに快感。
 いやー、キモチイイー! 円盤の盾をヨーヨーみたいにぶん回して攻撃する「ディスカーマー」がたまりませんな。この群がる敵をばったばったとなぎ倒していく感覚は、『鬼武者』のバッサリ感に相通ずるものがあるね。敵を倒したり、オブジェを破壊した時に出てくるアイテムで武器を3段階まで成長させるのも、『鬼武者』みたいで 楽しいや。

 そして、ボーナスステージに狂喜。
 キャッホー、なんだか知らんけど、いきなりボーナスステージに突入したよ。うーん、なるほど、閉ざされた空間の敵をすべて倒すと、「奥に進む」か「地上に戻る」かを選択できるのか。うんうん、まさに『鬼武者』の無限回廊と同じだねーって、オイ、
このゲームって正式タイトルは『鬼武者外伝〜アルゴスの戦士〜』だったっけか?
 あまりにもマネしすぎデス。

 まぁ、ね。同じジャンルだから、ゲーム性が似てしまうのは仕方がない。OPムービーだって、今の流れでは『鬼武者2』みたくなるのは当たり前だと納得もいく。さらには100歩譲って武器成長システムや、幾度かゲームオーバーを迎えるとイージーモードが出てくる仕様も、このさいだから大目に見よう。
 でも、さすがにあのボーナスステージの、まんま『鬼武者』からパクった作りだけは勘弁して欲しかった。それまでは「『鬼武者』に似てるけど、頑張ってるよなぁ」って思えたけど、さすがにあのボーナスステージを見ては、そんな好意的に考えるなんてとてもムリ。少なくとも俺の中では、単なるパクリゲーに成り下がっちゃったよ。


パクるのではなく、進化させようという覚悟

 ただし、断っておくけど、すべてがすべて『鬼武者』ってわけじゃない。ディスカーマーを使ったぶら下がりアクションは『鬼武者』にはない趣向だったし、『FF』の召喚獣を彷彿させる使い魔なども面白いオリジナルアイデアだったと思う。また、マップ上の大きなオブジェも破壊できるのは爽快感抜群。それは『鬼武者』さえも凌駕していたんじゃないかなと評価してる。

 それに俺に言わせるなら、他の作品を真似る行為そのものは決して悪い事じゃない。大切なのは、ただパクリに終わらない事だと思う。それ以上のものに仕上げる事ができたのなら、それはパクリというよりも、むしろ進化になるはず。だから、作り手にその覚悟さえあれば、俺はパクりでも大歓迎なんだけど…。今作はその覚悟にちょっと欠けていたと思うよ。

 結論。
 一応、他にもカメアングルと操作性の関係などに問題点などもあるものの、『鬼武者』をプレイしていない人なら楽しめる作品。事実、その全体のクオリティは平均点を十分にクリアしている。でも、『鬼武者』をやった事がある人は、心から「楽しい」とは言い切れないんじゃないかなぁ。それこそ最初から『鬼武者外伝』ってタイトルに入っていたら、「それなら納得」ってことで評価も全然違っていたんだろうけどね(笑)


 最後に。これを言っちゃおしまいだとはわかっているけど、
古代ローマ時代という設定ってマキシマムダサくない?
 俺があまり好きじゃないだけだろうけど、どうにもアリストテレスだとかアレクサンダーって名前に形容しがたい胡散臭さを感じるんだけどね。
(ちなみに「マキシマムダサい」という表現ですが、俺のオリジナルではないので「そっちの表現の方がカッコわりぃ」なんてツッコミは勘弁してください。元ネタが何か分かる人だけ楽しんでくださいませ。マホ〜ン)
EVE ZERO
AVG
シーズウェア
途中までは面白かったと思う。
天城小次郎、北条まりなという初代「EVE burst error」で活躍した二人を再び主人公に置き、桂木源三郎・弥生親子、甲野本部長や情報屋グレンなどの懐かしいキャラクター達も総出演、また今作のカギを握るトア・ノバルティスや榊原真、検視官の高畠豊といった新キャラ達もそれぞれにいい味を出している。
また、シナリオも「EVE」のように小さな事件から大きな事件、そして一連の真相へと重厚な流れで展開していきボリューム満点。システム的には古臭いコマンド総当り式だが、ビジュアルノベル物が主流の今の世の中ではこれはこれでなかなかの味わいがあって、古き良きアドベンチャーの匂いを漂わせている。
確かに面白かった、しかし・・・
プレイし終わってつくづく思う、「EVE」という作品は続編を作るのが難しいと。

「続編制作が難しい」、それは何も初代でシナリオを手がけた剣乃ゆきひろ氏(現:菅野ゆきひろ)が不在だからという意味ではない。
確かに氏の存在は大きい。俺もファンであるから、剣乃氏が制作に携わっていない「EVE」シリーズにはやはり寂しさを感じずにはいられない。が、しかし、たとえ氏がまだシーズウェアに在籍しており、「EVE」の続編を作る事になったとして、初代をも越える作品を作り上げる事が出来るかどうかとなるとそれは非常に難しいだろうと思う。

何故なら「EVE」はそれ自体で完結してしまった作品であるからだ。
人間を描き、人間の尊厳を描いた傑作・初代「EVE burst error」。そのキャラクター達は魅力的で、二人の主人公で物語を進めていくマルチサイトシステムも独自のゲーム性を持っているので続編を作りたくなる気持ちはよく分かる。が、その続編第一弾となった「EVE the lost one」は新しい主人公によって初代「EVE」のその後を描こうとして(世間的な評価では)失敗した。シナリオ云々の問題もあるが、従来キャラの杜撰な扱いや新キャラの魅力不足(源三郎やグレンの不在を埋めるような存在感のあるキャラクターがいなかった)などにファンが強く反発したのは記憶に新しい。
そして今作の「EVE ZERO」はそんな前作の失敗を元に主人公を戻し、初代の事件よりも前の物語という設定にすることによって初代「EVE」で死を迎えたキャラクターをも物語中に使えるように工夫してある。また、先述したように今作に登場した新キャラ達もなかなか存在感のある魅力的なキャラクターに描かれており、小次郎やまりなとの絡みも実に面白い。

が、しかし、この設定には致命的な問題がある。
つまり「EVE burst error」がどうしても足枷となってしまうのだ。

例えば小次郎とまりなの二人の主人公は初代「EVE」において初めて出会ったという設定になっている。
だから二人が今作で出会うシーンを作るわけにはいかない。
また、北条まりなが勤める警察署に新キャラとして高畠という検視官が登場するが、まりなと非常に仲が良いわりには初代には登場していない。
よって彼は今作でなんらかの処分をしなければいけない。
もう、がんじがらめである。せっかくのマルチサイトシステムも、魅力的なキャラクターも、この設定によってその魅力が半減してしまっている。

そしてこんな状態でありながら、シナリオまでもが初代「EVE」に無理矢理リンクさせようとして、あまりにも乱暴な結末を導き出してしまっている。まるで使い捨てのように次々と殺されていく新キャラ達、やがてその死の顎は今作中最も重要な二人にも襲いかかり、なんだかとっても後味の悪いエンディングへと流れ込む。
これってもしかしてバッドエンディング?
思わず「今回はマルチエンディングだったのかー!?」と勘違いしてしまうほどに納得いかない幕引きに唖然とさせられる。それがたとえ「EVE burst error」への繋がりとして最良のエンディングだったとしても、「EVE ZERO」という単体のゲームとして考えた時、こんな終わり方にどのように納得しろと言うのだろう。こんな救いようの無い悲しい結末の為に小次郎やまりなは、そして俺達プレイヤーは頑張ってきたのかと思うとひどい虚脱感を感じてしまう。

そう言えば初代「EVE」も最後はとても悲しいエンディングだった。でも、そのエンディングに不満を感じた事は無い。何故ならそこに至るまでの過程が見事に描かれており、人間の尊厳をその幕引きに感じたからであった。悲しいけれど、とても納得できる終わり方だった。
しかし、今作には人間の尊厳どころか人間としての最低限の扱いさえも感じられない。そこにあるのは無理矢理つじつまを合わせようと四苦八苦するシナリオライターの姿だけである。

「EVE」という題材を使いたいシーズウェアの気持ちはわかる。が、もしこれからも続編を製作していくのであるならば、完全にシナリオを初代「EVE」から切り離してしまった方がいい。そもそも剣乃氏の作るゲームとは魅力的なキャラクター達、プレイヤーをわくわくさせるシステム、そのゲームで語りたいテーマなどを全て出し惜しみしない一回限りの真剣勝負という性質がある。それゆえに剣乃氏すらも続編製作が困難なまでの傑作が生まれてきたのである。
あの物語に付け足す余地なんかない。
それよりも独自の物語を語ってほしい。今作にしても途中までは丁寧なゲーム展開であるし、新キャラも非常に魅力的だった。失敗はただ初代「EVE」という足枷を作ってしまったことだけだと思う。その足枷を外して独自の物語を語った時、きっと初代「EVE」とはまた違った魅力を持ったゲームが生まれてくるだろう。
少なくとも俺はそう信じている。



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