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アームドパンツァー紫炎
メーカー:R−FORCE
機種:504i専用Javaアプリ
ジャンル:アクションシューティング

 2002年発売。アームドパンツァー紫炎を操作しステージをクリアしていく、横スクロール型アクションシューティング。大宮ソフト製作の重装機兵シリーズの要素を多分に含んでいる。前編、後編に分け、ダウンロード可。

たかが携帯。されど携帯

 まず、このゲーム驚かされるのはその映像クゥオリティである。敵、味方含めたキャラクターはスムーズなアニメーションで動きます。特に自機は「ダッシュ」「ジャンプ」「パイルバンカー」「銃器の薬莢」と細かい動きが再現され重機としての重みある感触も完全に表現されています。メッセージウィンドに表示される人間キャラクターもどのキャラかはっきりと判るほど書き込まれており、主人公に限っては数種類の「表情パターン」が用意されている。特に2面の「夜間上空」から「朝焼けの映える海面」へと移行するシチュエーションは感嘆の一言。SFCレベルの映像といえるでしょう。



簡略かつ洗練されたシステム
 さて、いくら映像はきれいでも、携帯電話を使用しているが故のハード的制約がついて回ります。その一つがなんといっても操作。小さい場所に密集した細かいボタンは瞬間的な押し分けが大変です。そこで、この「紫炎」ではできる限りそういった細かい操作を極力排除したアイデアが含まれています。なんといっても操作が8方向レバー+1ボタンとも言える簡単な操作です。左右で移動、上でジャンプ、下でシールド防御です。防御は一度入力すると一定時間ガードするため、入力し続ける必要はありません。攻撃もオート連射、STG面では激しい自機移動に集中できるよう、常に押しっ放しになります。また攻撃方法である射撃は前方180°なら自動的にロックしてくれます。自機の向きを変えるとロックは外れてしまいますが、ジャンプ中は向きが固定されるため、素早く斜め方向にジャンプすればロックを継続したまま、移動や回避もある程度OKです。

 また、ゲーム進行も防御を中心とした攻略が中心となるため、素早い回避や激しい動きはボス戦やSTG面くらいで、他では必要無しです。自機自体の体力もかなり高く、少々の操作ミスでザコの弾を被弾してもイライラしません。「激しい操作はナシ」と書くと単調なイメージがありますが、ステージの構成は縦方向にも結構入り組んでおり、ターゲット破壊やアイテム入手のため、ジャンプによる移動を多用します。そして「近接攻撃」の存在。パイルバンカーはいわゆる投げで大ダメージかつ他の敵を巻き込め、敵に追い込まれた状況からも脱出できます。その操作方法も攻撃ボタンを押したまま投げ間合いに入るだけと、簡単。これはやらない手は無いとダッシュで近づき敵を投げまくり。ハメれるため、ボスにはできませんがかなりの爽快感が味わえます。



ポスト「重装機兵」として
 「投げ」という要素はあれど、本作は大宮ソフトの「重装機兵」の影響をかなり受けております。人によれば「パクリ」と言われても仕方無いでしょう。しかし、この作品オリジナルとなる部分も多く持っております。一面から「進行→退避→反攻→要所破壊→ボス戦」と小刻みに譲許が変化、他ステージでも防衛任務や、ターゲット破壊、といった特殊な任務がゲーム中リアルタイムで挿入され非常に多彩です。また、ゲーム中展開されるドラマも「戦いの無意味さ」を中心に民間組織という「自軍」と「敵」の板ばさみ的な状況での主人公の心境を描き、うまく感情移入させます。サブキャラクターも敵、味方のかなり立っており好感が持てます。多少エンディングがあっさりしてますが携帯電話でやるには十分過ぎるゲームと言えるでしょう






アインハンダー
メーカー:スクウェア
機種:PS
ジャンル:シューティング

      
 1997発売。ファイナルファンタジーで有名なスクェア開発の横スクロールシューティング。敵の武装を自機のアームで直接奪い取るシステムが特徴。スクェアらしく美しいグラフィックと大迫力の演出が売り。



  ・クソゲー フロム スクェア?
 まぁスクェア開発と言うことで名前は聞いたことがあるでしょう。あとゲーム屋さんでもよく見かけるハズです。900円とか450円とかInワゴンとかのナイス取り扱いで。なーんでこんなり取り扱いが酷いのか?答えは簡単。プレイした人間の過半数の感想が「クソゲー」であるからである。「美麗なグラフィック」、これは今だにゲームのセールスポイントとして持ち上げられる近年のゲームのウリである。しかし、シビアな弾除けが強要され、小さ目のキャラが画面を飛びまくるSTGではそれが過剰すぎた。弾が見えない!いや正確には弾にいつ接触したかが判らないのである。お蔭で自機は理不尽に撃墜されまくり。システムの簡単さがウリのSTGでコレはマズイ。よって世界有数のビックメーカーによって作られた横シューティングは闇を葬られたのであった・・・。



  ・独創的かつ理に適ったシステム
 では、アインハンダーは本当にクソゲーだったのか?大きな,マチガイである。1週間でいい、継続してプレイするとアラ不思議。弾が見えるようになるのである。だいたい自機の当り判定は小さく、さらに装備した武器で敵弾を防ぐこともできるのだ。

 こうしてフツーにプレイできるようになると、本ゲームは突然光り輝き始める!まず敵から武装を奪うというシステム。適当に敵を撃破すると武器は敵もろとも爆発してしまう。よって敵のコクピットに当る部分をピンポイントで破壊し、敵を無傷で行動不能にする必要がある。聞くとなんともメンドくさそうだが、「敵を狙い打ちする」というSTG本来の快感が得られヒジョーに楽しい。しかもコクピットを狙うことは敵の早期撃破に繋がり攻略にも役立つ。そして何より、「現地調達」というこの設定が「STGの自機ってドコにあれだけの弾持ってるの?」というSTG創世記からの痛いツッコミ所を見事克服しているのである!こうしてアインハンダーはSTGとしてかなりの秀作なのである。



 
  ・インディーズ風超大作
 さて、本作はスクェアが開発しているのだが、このお蔭で既存のSTGと違いイロイロとスクェアらしい特徴があるのだ。まず何より演出。トランスを主体としたノリノリミュージックに合わせ、刻一刻と変化するステージ。特に中ボス撃破とともに音楽が変わり、全く雰囲気の違う後半を楽しめる各ステージは実に楽しい。ボス達もグリグリ動きまくり、中にはその動きでもってフェイント攻撃のようなことをするボスまでいる。オマケにラスボスにはお家芸とも言える超絶演出のメガデス攻撃をキチンと装備。それでいてスクェアらしいハイウッド的「大衆感」は無く、逆にタイトーSTGを思わす、重苦しさを覚える設定やストーリーを持っており、コアなユーザーも思わずニヤリとしてしまう。


 また隠し要素も満載だ。クリアごとにご褒美ビュジュアルや使用可能機体が増えるのはもちろん。一定の条件で出現する武器が存在する。これらはどれも強力で、更に一度手に入れれば、一面から装備することができ、まるでRPGで強力なアイテムを探すような面白さがある。その他、コンボやボスタイムアッタック、隠しボーナス等があるのだが、これらがスコアを意識しなくても只出すだけでも楽しいのだ。えてしてボーナスとはいわゆるスコアラーだけにしか意味を為さないものだが、本ゲームでは遊びの要素としてキチンと考えられている。


 残念に思うことは、武装奪取が同じ武器ばかりを集め、弾数を稼いだ方が攻略に有効な点である。6面では巨大ロケットを破壊するのだが、結構ココで溜めてきた武器が無くなってしまう。よって、ガムシャラに武器を乱射→弾切れ→身近なザコを破壊して武器奪取、とその場凌ぎでどんどん武装を使用していくのが、単機で敵地に進行している雰囲気バッチリでメチャ燃えるのである。できれば全面を通してこの感覚を貫いて欲しかった。


 しかし、完成度、ボリューム、独創性、全てにおいてPSで間違いなくトップクラスのSTGである。前述の通り、巷ではかなり評判が悪いのですがその分安く手に入るので、是非ともプレイして欲しい一品です。






ヴォルテックス
メーカー:ARGONAUT SOFTWARE GROUP
機種:SFC
ジャンル:3Dアクションシューティング

 1994年発売。アメリカ産のソフトで日本ではパックインビデオから発売された。自機は4つの形態に変形可能なロボットで、7つの多彩なミッションをクリアしていく。スターフォックスで有名なス−パーFXチップを搭載しており、SFCながらポリゴンによる画面描写を行っている。



シミュレーター系ロボゲー先駆者
 年代から考えるに、史上初であろうコンシュマー機用ポリゴンロボゲーある。しかも、自機は贅沢にも4段変形!流石、日本に負けず劣らずロボ好き国家、米産だけはあります♪無論、ポリゴンと言っても、しょせんSFC。キャラはみんな積み木を重ねたような造形だわ、スクロールはカクカクだわ、ひいき目に見てもグラフィック的には誉められません。特に自機のヴォルテックスはゲーム史上稀に見るダサさ。発売当時も「コレは無いだろ〜〜」とワタクシは思ったものです。

 しかし!!そこには「愛」がある!!前述の通り、変形モーションを取り入れた4段変形、ロボット形態ではキチンと2足歩行、武装のミサイルは打つたびに次弾をリロードしキャノン砲は薬莢をガツンガツンばら撒く。その他、戦闘中での通信や自機を空挺する母艦、練習ステージでは自機がイエローカラーなどなど、「絵は仕方ねーがロボ好きとして欲望の全てをコイツに注ぎ込んでやる!」とまぁ、感服すべきまで細かい部分にこだわりが行き届いております。



MT操作のドライブ感
 で、重要なゲーム内容。これが何気に良い。まず何より、自機の操作感覚にポイントがある。移動は基本的に十字ボタンのみを用いるのだが、上キーでシフトアップ、下キーでシフトダウンという3段ギア+バック方式なのである。これが慣れてないと中々曲者で、まず思い通りに止まれない。敵にはぶつかる足場からは落っこちる。ギリギリで停止できてもウッカリ下キーを押しすぎてバックにギアが入り、敵にはぶつか(略)。ハテ、これがどーして良い点なのか?無論慣れれば苦にはならない操作という点もあるが、何よりいかにも「2足歩行で進む重機」を操ってる気分になれるのである。ま、ヒトを選ぶ要素ではあるが個人的には本ゲームのQTポイントである。また、移動は鈍重ではあるが旋回やジャンプはヒジョーにスピディーに行われる。旋回は方向転換の他、敵への攻撃の際、サイティングに使用するが、銃口がある程度エイミングしてくれることもあいまって、敵に攻撃が当たらずイライラすることがまず無い。ジャンプなど効果音にすると「バヒューーーン」なカンジでかなりの遠距離を飛ぶ。この移動の「静」とアクション時の「動」の感覚のバランス具合が「ただ単に動かすだけでも楽しい」優秀な操作感覚を産んでいるのである。



可変では無く要変
 システムのキモである4段変形もよくできている。自機の形態は「ロボ」「飛行」「車」「防御」の4種類。飛行形態は地上ではエネルギーをバカスカ消費するので特定のステージでしか使用しないが、残り3つの形態の使い分けのバランスの妙が素晴らしい。「ロボ」「車」「防御」はそれぞれ「攻撃」「回避」「防御」に特化しており、的確な状況判断によるスピーディーな可変が要求される。ロボ形態で攻撃を行い、車形態で回避。回避がどーしても間に合わないようなら防御形態に素早く変形し、被害を最低限に押さえる。ボス戦においては更にこの「可変」が重要で、安易に防御形態になろうものなら「ケズり殺される」攻撃をカマしてくれる。その他、車高の低い車形態での回避しながらの攻撃や、防御形態で唯一使用できるボムによる状況の打破と、それぞれの形態での特殊なアクションも使用できて面白い。



I‘M AMERICAN !!
 その他、STG面や、それ単体で別のゲームにできそうなレースゲーム風の面など、ステージも多彩でプレイ欲を実にそそってくれるのだが〜。大変、こまった難点がる。なにせコレ立派な洋ゲーである。ムズい!ありえんくらいにムズいのだ!!特にもっとも楽しい3面が何気に最難関。やってて面白いからいいものの、それでもボスの強さには閉口。ワタクシ自身「オレはどーやって3面ボスを倒したのだろーか?」と首をかしげております。
 まぁ。それでも「操作してるだけで楽しい」とゆーのは中々貴重なゲーム性です。面白いことにはかわりないので、SFCの隠れた名作と呼べる一品でしょう。






エクスランザー
メーカー:セガ
機種:メガドライブ
ジャンル:横スクロールアクションシューティング

 

 1993年にセガよりメガドライブ専用ソフトとして発売。自機の他に、支援機を操作するといった特徴のある横スクアクションSTG。色数64色しか表示できないメガドラで128色表示させたり、ワイヤーフレームを駆使したデモ等、プログラム的に非常に趣向が凝られている。



・合体と分離の妙 
 このゲームの最大の特徴。それは何と行っても支援機との連携に限りますね〜。まず、一輪バイク「アッパー」。こいつは自機が乗ることにより、通常の倍以上の速度で移動が可能になります。分離時は自機との同時攻撃により圧倒的な攻撃力を手に入れ、さらに支援機だけを操作して安全な場所からの攻撃も可能です。合体時の高速移動と、分離時の弾幕。この2種の異なる爽快感、そして分離攻撃を使った戦術性が多彩なゲーム性ををプレイヤーに提供してくれます。

 もう一方の母艦「フォージ」は動きもゆったりで、合体も「武装の交換」といった意味しか持ちません。しかし、本体から非常に強力なレーザーを敵に向かって掃射しまくり。このフォージが出てくるステージは「ボーナスステージか?」と思わせる程の爽快感です。

 また、サブウェポンを交換するには支援機と合体する必要があります。一見、面倒くさいようですがソレがまたいいと言うか、支援機との一体感をより一層強調する役目を担ってます。



・「重」では無く「軽」の操作感
 自機は、バーニヤによって一定時間滞空することができますが、これが同系のゲームとは比較にならない程、対空時間に優れます。とにかく操作が横STGの様に空間を自在に動け、さらに自機の銃口が固定できるお陰で空中戦が軽快に行えるのも他のゲームにない特徴です。人によると「ロボットにしては重みが無い」という意見もありますが、アニメ「マクロス」のバルキリーを彷彿とさせる機動性は、アーマードコアで軽量級を使っている方にはかなり面白いと思います。何より、自機が大きいため、その挙動が細かく描かれており見るだけでも楽しいです。また、上大きい反面、閉所でのストレスが溜まらないよう、体当たりで敵を弾けるのも、細かいことですが好感が持てます。



・見所てんこ盛り
 始めにも書いたメガドライブとは思えない映像の他、特徴的なステージや「光」を利用したエネルギーの回復と、このゲームに詰み込まれたアイデアは非常に多彩です。映像的な演出も確かに今となっては古いものなのですが、美麗なラスタースクロールやステージ4のネオンの光は見る者を唸らせます。ボス戦も特殊ウェポンの使い方が重要で、一部ボスは特殊な攻撃、防御形態を持ちます。これら要素はプレイして行く上で「先が見たい」というプレイヤーの欲求を刺激し、ストレスの少ないプレイ感覚を提供してくれます。
 演出に力を入れながらも、芯となるゲーム性の部分をしっかりと作られた本作は、流石セガ製作の作品と言えるでしょう。 






エピカ・ステラ
メーカー:S−NEO
機種:PS
ジャンル:SLG・RPG

 1998年発売。想機と呼ばれるロボットが存在するファンタジーの世界で亡国の王子が祖国復興のために戦う。戦闘はオーソドックスなタクティクス系だが、疲労度という独創的な概念が、戦術性をよりアップさせている。



・注意!! 
 本ゲームを初めてプレイする際は絶対OPムービーを見ないで下さい!できれば説明書のイラストも極力見ない方向で。ただでさえ、マイナーなゲームなのに、これらをやるとステキにヤル気90%減となってしまいます。まぁ、ある程度プレイした後で見れば大爆笑間違いナシで2度おいしいプレイができますし(笑)。

・独創的かつ洗練されたシステム
 先にも述べてきましたが、本作の第一の特徴はやはり「疲労度」の概念でしょう。本作はいわうる「AP」と「アクティヴターン」を採用しております。前者は行動時にAPのポイント内であれば、いかなる行動もとれるシステム。後者はキャラに設定されたパラメータを元にキャラ単位で行動ターンをまわしていく手法です。APをより多く残せば次ターンが早く周ってくる等、SLGではそこそこお馴染みのシステムです。


 さて、ここに関わってくるのが「疲労度」。移動、攻撃、魔法、必殺技にいたるまで、全てAPが設定されてますが、移動以外にはAPを消費すると同時に「疲労度」を蓄積させていきます。この疲労度は100P溜めると、そのユニットが行動不能になってしまうのです。と言っても、通常の攻撃だけではそうそう溜まりません。問題は敵の攻撃を受けた時で、防御及び反撃行動はすべて疲労度を蓄積させて行うのです。これにより、この手のゲームにありがちな「ガチガチな防御力を持ったユニットや、回避率の高い機体を用い、1ターンの間に反撃を利用して手数を稼ぐ」といった戦法がとれません。また、このゲーム防御がかなり高性能です。ところが、防御は結構な疲労度を蓄積させてしまうのです。単に防御行為一つ取っても、回避を取るか、防御を取るか?はたまたバクチ性の強い「カウンター」を狙うかと選択肢に富んでいるのです。


 どうも、マイナスなイメージが強い「疲労度」ですが、これは敵にも存在します。攻撃力の弱いユニットでもボスキャラを囲んで攻撃すれば、攻撃不能に持っていけます。行動不能までいかないまでも、うまく疲労度を溜めさせれば敵の高威力技を発動不能まで持っていけるのです。
 正に二手、三手先を読む、戦術性の高いゲーム内容と言えましょう。



 また、本ゲームにはファンタジー物のSLG・RPGらしく、職業っぽいものが存在します。それらはキャラが乗るロボット及び、コアユニットの属性によって決定されます。コレがなかなかロボットというファクターを巧く使っており、単にユニットがロボットなだけのファンタジーRPGになってなく好感が持てます。まぁ、キャラによって乗れるロボット(「歩兵」「重歩兵」」「飛兵」「忍者兵」など)は決まっているのですが、コアユニットにより「攻撃型」と「サポート型」に育て分けることも可能です。


 あと、各ロボットの攻撃には命中率は低いが、ガード不能の「衝圧攻撃」や、スタン状態に持っていく「転倒攻撃」があります。また、APの消費が疲労度に比べ高い技は、疲労度は溜まりにくいですが移動後に攻撃ができません。逆に疲労度が高い技は反対の状態になります。このように単なる攻撃にしても「使い所」というのが緻密に設定されているのです。



・コンパクトに纏められたボリューム
 以上、多くのシステムがあり、難解な印象を受けますが、実際にプレーすればどのシステムも自ずと身についてきます。それに戦闘自体も1時間かからないものばかりで、慣れれば残りHPにピリピリすることもありません。

 また、ゲーム自体も全20話で終了します。しかし、ルートは3つありそれぞれに2種類のEDがあります。1つは正統型でBADとGOODのEDが。もう1つは敵の温厚派と共闘し、EDは2人のヒロインのどっちとくっつくかで替わる変則型。そして最後の一つはパロディルートというもの!シナリオ部分は絶賛!という程ではありませんが、手堅く纏められており、かつ「喜怒哀楽」に関係するイベントが実にベストのタイミングで入り、物語がダレることを防いでくれます。

 最近、ゲームはボリューム志向に向いてますが「クリアに150%の力を入れる」のでは無く「クリアには50%の力でいいが、150%力を入れさせてくれる余地がある。」方が遊び方に幅が持てるのではないでしょうか?このゲームはそんなゲームの良い見本だと思います。



・情報と言う名の武器
 これだけ、良作となれる要素を持っているのですが、致命傷とも言える弱点があります。キャラの育て方が判りづらいことです。レベルアップ時のパラメータ上昇はプレイヤーで決めれるのですが(女神転生方式)、技やサポート用の魔法を覚えるポイント数が全く判らないのです。ゲームを有利に進めるのはそういった技や魔法を覚えるのがイチバンなのですが、初プレイでは平均的にパラメータを上げがちで、機用貧乏なキャラが往々にしてできてします。またEDに関係する好感度の上下のしかたも全くもって不明。特に「撃破される」という要因一つ取ってもキャラによって好感度が上がったり下がったりするのは、通常のプレイでは全くわかりません。この知識を攻略本によって得ているか得てないかによって、難易度に天と地ほどの隔たりができてしまうのです。

 個人的に本ゲームは名作だと思っています。しかしながらそれは「攻略方を知っている」という人間だけに名作となりうるのです。まったくをもって残念な点です。


プチ攻略

ロボットのパワーアップは封石のパワーアップを優先的に、
レベルアップ時のパラメータ設定は技の習得を優先的に。
店は全体を通して4回しか出てこないので買い物は慎重に。

王国偏

メンバー全体の好感度総量でED変化
ゼイラ、ディオン、グラード、ラッセルは撃破されると好感度が大幅減。レジーナだけは好感度が上がる
ゼイラ、ラッセル、アンドリューはTPゼロで待機させると好感度が僅かに減少。


ラッセル:火の封石を装備させれば中盤戦から心強い攻撃要員になる
強斬り:BAS8PAW7DEX6、フレアボム:火の封石装備でPAW10

6話でわざと負ければ、11話以降で強力なキャラが参入する

石の封石Lv3以上でBAS15で回復魔法習得。
水の封石Lv3以上でBAS10でTP減少魔法を習得
風の封石Lv2以上でDEX12AGL10で遠距離攻撃習得。敵TP消費に便利

帝国編
3話終了時に主人公のLvを8以上で分岐

シャロンとマスカット、どちらの好感度が高いかで18話以降ルート分岐。15話あたりからわざと撃破させて調整すると楽。

シャロン:BAS7、PAW7、DEX20、AGL15、DEF7、WEP7で高性能必殺技習得

フランコ、ハルカには地、水の封石を装備させ、サポート要員に。

挫折編
クリアデータ有りで、王国編8話終了時に「大陸統一〜」の選択肢を選び続ける。