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福田改造内閣、新幹事長に麻生太郎氏

 日本の福田康夫首相は1日、麻生太郎前外相を自民党幹事長に任命するなど、同党役員と内閣の顔ぶれを一新した。また、伊吹文明幹事長を財務相として入閣させるなど、国務大臣17人のうち13人を交代させた。町村信孝官房長官や高村正彦外相は留任した。

 今回の内閣改造・自民党役員人事で最大の関心事となったのは、麻生氏の党役員への復帰だ。麻生氏は党内の少数派閥のトップだが、来年に予想される総選挙で自民党が勝利すれば、次期首相候補の筆頭に挙げられるとみられる。

 麻生新幹事長は、小泉純一郎元首相の下で外相や自民党政調会長などの要職を務め、安倍晋三前首相が昨年8月に内閣改造・党役員人事を行った際には、安倍前首相の要請で幹事長に就任した。ところが翌月、安倍前首相が突然辞任したのを受け、総裁選に出馬したものの、多くの派閥が福田首相を支持したため敗北を喫した。

 だが、麻生幹事長は福田首相と比べものにならないほど国民の人気が高い。今年4月に時事通信が行った、次期首相としてふさわしい人物について問う世論調査では16%となり、小泉元首相(21%)に次いで2位となった。福田首相と民主党の小沢一郎代表はともに7%台で3、4位となっており、麻生氏はその2倍以上の支持を得たことになる。

 支持率が低迷している福田首相が麻生氏に手を差し伸べたのもそのためだ。このままでは共倒れになりかねないという危機感が強まっている自民党は、「福田・麻生体制」の下で今年下半期に支持率の回復を図り、来年春ごろに予想されている衆議院の解散・総選挙に備えていくという計画を立てているといわれている。

 麻生幹事長は安倍前首相にも劣らない極右的な政治家とされている。靖国神社を米国のアーリントン国立墓地に例え、参拝を正当化する発言を行ったほか、創氏改名も「朝鮮人が自ら望んだことだ」という発言を数回行っている。

東京=辛貞録(シン・ジョンロク)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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