クラゲにさされて応急処置を受ける人たち=31日午後3時ごろ、神奈川県藤沢市の江の島東浜海水浴場
アンドンクラゲ=新江ノ島水族館提供
砂浜にはクラゲ発生を知らせる看板が等間隔に立てられ、だれもいない浜子海水浴場=31日、青森県平内町
「お盆の後はクラゲが出る」と言われるときのクラゲはアンドンクラゲのことだとされる。ただ、湘南海岸に面している新江ノ島水族館では31日、付近でアンドンクラゲがすでに大量に発生しているのを確認した。海底などに定着した状態の時、海水温の上昇や潮流などの刺激を受けると、浮遊し出す。昨年も同じころに確認しているといい、学芸員の足立文さんは「今ごろから発生してもおかしくはない」と話す。
クラゲは種類によっては猛毒を持つ。アカクラゲやミズクラゲのように成長時期に毒性が強まるものもあるので、小さくても油断はできないという。
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クラゲに刺されたら、どうするか。湘南海岸のある藤沢市の藤沢市民病院救命救急センター・阿南英明副センター長に聞いた。
クラゲは触手という手足のようなものに刺胞(しほう)という毒入りの玉を付けている。この玉が皮膚に注入されると痛みやしびれを起こす。刺されたら、からみついている触手を直接触れないよう、タオルなどで取り除く。このとき酢をかけて洗い流すと毒の玉が出るのが抑えられる。真水をかけると逆に触手が刺激されて毒が発射されるので、真水は避ける。
刺された跡が線状に走っていたり、腫れがひどかったりする時は病院へ。子どもの場合は体重に対して毒が強くなるので注意が必要だ。生死にかかわることもあるので気を付けなければならない。(山本真男、波戸健一、中山由美)