Print this Post Article Lists Back

【コラム】日本は「軽量級」の相手だ(下)

 今、わたしたちが当惑しているのは、「独島は韓国領土だ」と伝え続けるという易しい課題を、韓国人自身がなおざりにしてきたことだ。韓国政府がもう少し気を使っていたら、幼稚な例えだが、在外公館の官僚がゴルフに気を使うのと同じくらい独島に関心を注いでいれば、日本をけん制することなど簡単なことだ。おそらく、現在の韓日間にあるあらゆる問題のうち、現実的・論理的に最も韓国に有利な懸案を挙げるなら、それは独島問題だろう。つまり、第3者に対し独島領有権を説得できないくらいなら、ほかのどの懸案においても「韓国が日本に勝つ」など夢のまた夢だろう。

 しかも、もっと大きな課題は、歴史・領土問題で日本よりも「重量級」の中国が動いているということだ。中国はもっと無礼で、もっと非論理的で、譲歩を強いてくる国だから、遠慮なく経済・軍事的圧力を加えてくる可能性が高い。中国は、今の日本のようにたとえ口先だけだとしても礼儀を持って美辞麗句を並べることはないだろう。そういう時も韓国は中国大使館の前で絶叫し、(中朝国境の)白頭山の上に戦闘機を飛ばすだろうか。その時は在中国韓国大使館の前で脅迫し、逆に白頭山の上に戦闘機を飛ばすような相手に、韓国は立ち向かわなければならないかもしれない。

 韓国はこれを機に、徹底的に練習しておくべきだ。日本を相手に問題を落ち着いて、合理的に、だが愛国的に解決する方法を。枝葉のような歴史・領土問題が国の存亡に直結しないよう、政府と国民がうっぷんを鎮め、メンタル面をコントロールする能力を身に付けるべき時期がそろそろやって来る。国境問題で統一ベトナムと10年間も戦争をした中国に比べれば、今回の相手は全くの軽量級にすぎない。

東京=鮮于鉦(ソンウ・ジョン)特派員

【ニュース特集】独島問題

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
関連記事 記事リスト
このページのトップに戻る