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ボケは神様の贈り物

2008-07-13 16:56:29
テーマ:ブログ
人間誰しも年を取ればある程度はボケる。
「痴呆症」から「認知症」へと言葉を換えたって「ボケ」であることに違いはない。

昔、井上ひさし先生が
「ツンボという言葉を隠して『耳の不自由な人』と言い換えたところでそのような障害を持つ方々への差別がなくなるわけではない。かえって『臭いものには蓋をしろ』という日本人の悪しき精神を露呈してるようなものだ」
と何かに書かれていたが、その通りだと思う。
なので堂々と「ボケ」と書かせていただく。

有吉佐和子先生の『恍惚の人』が話題になったころ、まだ「痴呆症」という言葉も無かった。
そのころは
「親父も耄碌したなー」
などと言われたものだった。

「耄碌」「痴呆症」「認知症」そして「ボケ」。
言葉は換えてもその状態は変わらない。
本人よりも周囲が困る症状だ。

しかし私は最近

「ボケは神様が人生に賜る最後の有り難い贈り物」

なのではないかと思えてきた。

人間誰しも何時かは死ぬ。
子供だって自分に最期の時が来ることは知っている。
そして誰だって死ぬのは恐い。

それでもみんな平然と生きていられるのは
「それが何時だか分らない」
からなのではなかろうか?

「あんたは何時何時死ぬよ」
と宣告されても
「よーし。それならばその時に向かって残った仕事を片付けるぞー!」
と力める人はよほど根性のある人なのではなかろうか?
これぞスーパーマンだ。

「年を取り最期の時が迫りつつある恐怖と闘わなくてすむようにしてやろう。
最期まで平和な時間を過ごさせてやりたい。
そのためには最後はボケさせて死の意味さえも理解できなくさせてやろう」

神様はそのように考えられたのではないか?
ボケは神様の賜る温情に思えてならない。

ただし、問題なのは・・・・

たとえば「アルツハイマーの進行を食い止める薬」はあっても「ボケさせてしまう薬」の無いこと。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


いま、義父に告知したことを後悔している。
私が後悔してもどうにもならないことなのだが・・・・・
担当医が決めたことなのだから。

義父は明らかに元気がなくなった。
告知のあと、疲れやすくもなった。

これから暑い夏。
どうなるのだろうか?

「お父さん、どうしたい? 何でも希望通りにするよ。これから体力的にはもっときつくなるから一人暮らしも無理になると思う。息子と暮らしたい?娘と暮らしたい? どちらにせよ希望通りにできるように手配するから何でも言って欲しい」

義父の答えに誰もが声を失った。

「ボケたいんだ」


コメント

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■無題

義父さんのケースとは違ますが、実母がボケて我が家は大変でした。
娘や息子、孫の事まで忘れて介護をしていた私には
「神様からの最後の贈り物」とは思えませんでした。
逆に「最後の嫌がらせ」とも思いましたよ。

■ボケの件で

たしかに、家族にとっては悲しいことですよね。

でも、嫌がらせなんて捉えると、ますます辛くなると思います。
ポラリスさんの前向きなボケに対する捉え方は、素晴らしいと思いました。

■雨さんへ

今もお母様の介護は続いているのでしょうか?
お疲れ様です。
でもよく読んでからコメくださいね。
私はきちんと
「周囲は困るけど」
と書きました。
「ボケは神様が死の近づいた本人に賜る最後の贈り物」という意味です。
雨さんへの贈り物ではございません。
家族のご苦労はお察し申し上げます。
どうかおからだをお大切に。

■アズキさんへ

コメありがとうございます。

言いたいことの本質を伝えるのって難しいですね。本論よりも枝葉末節に拘られる方もいて・・・・
今は余裕のないお気持なのかもしれませんが。
ボケも死も誰でもが行く道なのだと思っております。だったらあまり後ろ向きに考えないほうがいいかな?と思うのですが・・・・
考え方は人それぞれですね。

■無題

よく読んでますよ。私もお義父様の場合と違いますが、と最初に書きました。
母はボケてから8年後に亡くなりました。
「ボケたくない、全てをわからなくなりたくない」と
初期の頃に言い続けていたのを聞いていたので、私の母はボケを受け入れたく無かったようです。
ポラリスさんの文章を読んで、当時の母や私の思いが蘇ってきましたのでコメントしました。
確かにポラリスさんのように考える事が出来ればいいのかも知れませんね。
色々と不快な思いをさせて申し訳ありませんでした。

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