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橋の下に避難、予期せぬ増水 神戸の4人死亡水害(1/2ページ)

2008年7月30日6時25分

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写真学童保育の子どもたちは下流(手前)から階段を目指して左側の道を走った=29日午後7時17分、神戸市灘区、寺脇毅撮影

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 神戸市灘区の都賀川が増水して10人以上が流されたり、川に取り残されたりし、4人が死亡した事故で、流された人のうち少なくとも5人は一時、雷雨を避けようと橋の下に避難していた。この後、予期せぬ、あっという間の増水で被害にあった。橋の下で雨宿りするうち、増水のため逃げ遅れたケースは今月に入って神戸市内の別の川でも起きていた。専門家は、降雨時は川から素早く避難するよう呼びかけている。

 児童2人が亡くなった六甲学童保育所どんぐりクラブ(灘区)は児童生徒19人、大人3人で川遊びをしていた。28日午後2時半ごろ、空が暗くなったため、指導員が児童らに川から上がるよう指示。いったん北側の篠原橋の下に避難した。「雷が鳴って子どもたちが怖がり、危険だと思って屋根のある所に避難した」(同クラブ)という。

 数分後、川の水量が増加したため、さらに遊歩道を約70メートル北へ走って川から上がるための階段に向かった。このわずかな間に、水かさが身長約150センチの60代の女性指導員の肩あたりまで急激に上がった。40代の女性指導員が一時的に川に流され、自力ではい上がったが、2人の児童がいなくなっていた。

 同じ頃、約1キロ下流の国道43号付近でも、釣りをしていた小学6年生の男児2人が、雨のため橋の下に避難した。小雨になったと判断し、その場から自転車で北へ向かおうとしたところ、上流から大量の水が押し寄せ、自転車ごと流れにのまれた。河口の都賀川大橋付近まで流されたが、堤防のくぼみに手を引っ掛けてしがみつき、近所の男性会社員らが投げ入れたロープをつかんで引き上げられた。幸い、ひざを擦りむくなど、軽いけがで済んだ。

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