添田町の英彦山にある江戸時代後期の山伏住居跡「財蔵坊」に、投句箱がお目見えした。観光客に英彦山の名所を案内している「添田町観光ガイドボランティア」(野北泰司会長、10人)が初めて設置した。同会は「修験道の歴史をはぐくんだ霊峰で、厳かに一句ひねってみては」と投句を呼び掛けている。
財蔵坊は昨年7月から、同会により土日や祝日に限り一般公開されている。多くの観光客や登山愛好家が訪れているが、「投句箱が欲しい」との声が多かった。このため、会員が手作りで、ヒノキを使い縦約30センチ、横約20センチ、幅約15センチの投句箱を製作。同坊の住居部分の縁側に16日、設置した。
備え付けの用紙に二句までと住所、氏名を書いて箱に入れてもらう。毎年、3月末までに投句された句から、特選三句、入選十句を選び、特選の三句は1年間、同坊に掲示する予定だ。同会の上原明美さん(57)=飯塚市目尾=は「種田山頭火や杉田久女も訪れた英彦山で、四季折々の句を詠み、旅の記念にしてほしい」と話している。
=2008/07/21付 西日本新聞朝刊=