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【国際】タブー知らずに? 天安門事件写真 中国紙が掲載2008年7月26日 朝刊
【北京=新貝憲弘】中国紙「新京報」が、一九八九年の天安門事件で撮影された写真を掲載し、波紋を広げている。同事件に関する報道は中国ではタブーで、ネット上に掲載された写真や関係文章が既に削除されるなど、当局は神経をとがらせているもようだ。 写真は、中国人唯一のピュリツァー賞受賞者として知られる元AP通信カメラマン、劉香成氏のインタビュー記事とともに二十四日付同紙に掲載。「傷者(負傷者)」と題し、三輪車の後ろに横たわって運ばれる負傷者が写っている。同事件時に戒厳部隊の銃撃を受け、病院に運ばれる男性らを撮影したもので、当時多くの海外メディアが掲載した。 記事は天安門事件について一切触れていないが、当時の中国について劉氏は「各方面の統制が厳しく、中国人は海外メディアの取材にとても慎重だった」と話している。 二十五日付の香港紙「明報」は、当局が二十四日付の新京報を回収したと報じ、取材記者らの責任が問われるだろうと指摘。新京報関係者は、回収の事実を否定した上で「記者たちは二十代と若く、天安門事件についてほとんど知らない」と掲載が“偶発的”だった点を強調している。 新京報は二〇〇三年に創刊され、汚職腐敗問題の暴露記事など独自の報道スタンスで知られる。〇五年末には共産党中央宣伝部の指導に従わなかったとして、編集局長らが更迭されたことがある。
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