腎結石の手術が原因で重い意識障害が残ったとして、島根県江津市の男性(30)男性の父親(59)が28日、広島市中区の医療法人に対し、計1億3000万円の損害賠償を求める訴訟を広島地裁に起こした。
訴状などによると、男性は2007年2月、腎結石の治療のため医療法人が開設する中区内の病院に入院。3月に手術を受けたが、出血性ショックで心肺停止状態となり、別の病院に搬送された。蘇生(そせい)したが「蘇生後脳症」と診断され、現在も意思疎通ができない状態が続いている。
原告代理人の広島敦隆弁護士は会見で「男性のヘモグロビン濃度が低く、手術すべきではなかったのに強行した過失がある。危険な手術との説明もなかった」と指摘している。
医療法人側は「やむを得ない合併症であり、治療内容に過失はない。裁判で主張を明らかにしたい」としている。
|