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アキバ献花台最終日…ホコ天再開デモも

献花台には多くの花束などが供えられていた
献花台には多くの花束などが供えられていた
Photo By スポニチ

 7人が死亡した東京・秋葉原の無差別殺傷事件は27日で、惨劇から四十九日を迎えた。現場に設けられた献花台も設置最終日となり、命を落とした東京芸大4年武藤舞さん(21)=東京都北区=の友人らが訪れ、静かに手を合わせた。事件を受けて一時中止している歩行者天国の再開はメドがたっておらず、地元町会関係者は「しばらくは再開しない」と話した。

 逮捕された加藤智大(ともひろ)容疑者(25)=鑑定留置中=が2トントラックで歩行者天国に突っ込み、次々と通行人を刺した事件発生時刻と同じ午後0時半すぎ。武藤さんと中学時代からの友人という北区の自営業の女性(22)は、献花台に花束を手向け「お通夜には行ったけど、ショックで今まで現場に来られませんでした。きょうは四十九日なので勇気を出して来て、“今までありがとう。これからもずっと友達だよ”と伝えました」と涙ぐんだ。「今ぐらいの時間にここで亡くなったのかと思うと、あんまり周りを見られません」とうつむいた。

 22日には東京・八王子市で書店アルバイト店員ら女性2人が男に刺されて死傷するなど、無差別殺傷事件が後を絶たない。武藤さんの友人は「“加藤(容疑者)をまねする”とか言っている人が許せない」と怒りをあらわにした。献花に訪れた埼玉県の会社員男性(32)も「秋葉原の事件で命の尊さを考えなきゃいけないはずなのに、自分も同じことをしようと考えることが信じられない」と言葉を強めた。

 献花台は事件翌日に現場前に設置され、弔問に訪れた人で路上が混雑するため、6月16日に通りの向かい側に移動。これまでに供えられた花は8000束、ペットボトル飲料は1万1000本以上に上るという。

 事件を受けて、毎週日曜と祝日に実施されてきた歩行者天国を6月15日から一時中止に。当初は四十九日をメドに再開するとの見方もあったが、万世橋防犯協会の木暮敞士(たかし)副会長は「地元では、安全を優先してもうやらなくていいという声もある。再開するならルールや安全対策を細かく決めないといけないし、もうしばらくは中止のままでしょう」と話した。一方、コスプレをして「ホコ天を再開せよ!」とデモ行進する約10人の集団もいた。

 ≪加藤容疑者 精神鑑定中≫加藤智大容疑者は、起訴前の精神鑑定のため、今月8日から鑑定留置中。東京地検は、加藤容疑者が事前に殺傷能力の高いダガーナイフを準備し、携帯電話サイトの掲示板に「犯行予告」を書き込んでいた点に着目。「計画性や強い殺意があり、責任能力は十分」とみているが、公判では責任能力の有無が最大の争点になると予想されることから、起訴前に本格的な鑑定が必要と判断。東京地裁は10月6日まで3カ月間の留置を認める決定をした。

[ 2008年07月28日 ]

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