【ブリュッセル福島良典】AFP通信によると、フランス南部にある仏電力公社(EDF)のトリカスタン原発で23日、放射性物資が漏れる事故があり、EDFや下請け会社の従業員ら100人が被ばくした。従業員の健康や環境への影響はないと説明しているが、フランスでは今月、原子力事故が相次いで起き、安全性への信頼が揺らいでいる。
トリカスタン原発のアラン・ペクル所長によると、事故は23日朝、第4号原子炉の保守点検作業中に発生。建物内部の配管に亀裂が入り、放射性物質が漏れたという。事故当時、建物内にいた従業員らは避難し、健康診断を受けた。原発の報道担当官は、23日の事故での被ばくは、法律で定められた年間制限値の「40分の1」にあたると説明した。
毎日新聞 2008年7月25日 東京朝刊