福岡県警が1‐6月に県内で確認した「自動販売機荒らし」は2674件に上り、全国ワーストだったことが分かった。県警と業界団体は、バールなどが触れた際に出る金属音に反応し警察へ自動通報する最新の防犯システムを21日から、全国に先駆けて県内の自販機に導入する。
県警によると、昨年の県内の自販機荒らしは6214件(被害額約1億円)で、大阪府の7909件に次いで2年連続で全国2番目に多かった。今年上半期は前年同期より725件減ったが、大阪を上回った。
飲料メーカーでつくる全国清涼飲料工業会と県警は昨年7月、被害を抑止するため、自販機の扉をこじ開けると内部のセンサーが感知し、自動で管轄の警察署に通報し、同時にカメラが犯行時の映像を撮影するシステムを導入した。
しかし、最近は扉を開けずに部分的に穴を開ける手口が増えているため、新機能を加えることにした。硬貨投入時の音には反応せず、自販機荒らし特有の音に反応するように設定しているという。防犯効果を挙げるため、設置台数や場所は公表していない。
=2008/07/17付 西日本新聞朝刊=