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不正採用取り消し、不合格者を救済へ 大分県教委

2008年7月16日12時27分

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写真会見する大分県教委の小矢文則教育長(左)ら=16日午前11時16分、大分市

 大分県の小学校教員の採用試験をめぐる汚職事件で、県教育委員会は16日、点数改ざんの不正による採用が裏付けられた合格者の採用を取り消し、不正に不合格とされた受験生は救済する方針を臨時の委員会で決めた。採用試験の答案はすでに廃棄されているが、県教委は県警が押収した関連資料が返還され次第、改ざん前の試験結果を分析する。

 県教委の義務教育課参事、江藤勝由容疑者(52)=収賄容疑で再逮捕=は上司の元教育審議監、二宮政人容疑者(61)=収賄容疑で逮捕=らの指示を受け、07、08両年度の採用試験でそれぞれ合格者の半分に相当する約20人ずつの得点を水増しし、不正に合格させたとされる。平均点が不自然に高くならないよう、合格ライン前後の受験者の得点を引き下げる操作もしたという。

 県教委は、得点水増しなどによる不正な合格者の採用を取り消して事実上解雇する一方、本来なら合格していた人については本人が希望すれば採用する。小矢(こ・や)文則教育長は、不正の事実確認には時間がかかるとの認識を示し、採用取り消しや救済は「8月中は難しい」と述べた。

 今回の事件に絡んでは、同県佐伯市立小学校の校長や教頭3人が、昇任の謝礼などとして江藤参事に商品券を渡したと県警に申し出た。県教委は、不正により昇任したことが確認できた校長、教頭には懲戒処分や分限処分を行う方針を決めた。

 また、江藤参事と、義務教育課参事の矢野哲郎容疑者(52)=贈賄容疑で再逮捕=の2人を16日付で懲戒免職処分とすることも決めた。

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