「反G8サミット北海道(アイヌモシリ)連絡会」(事務局・札幌市)メンバーが25日、伊達市役所を訪れ、市内弄月町のキャンプ地を拠点に展開する活動内容を説明した。市側はテントなど資機材の情報提供には協力するが、キャンプ地隣で市が管理運営する温泉施設・弄月館の利用要求については慎重な態度を見せた。
来庁したのは同連絡会事務局の村田燎さん(66)ら4人で、小畑次男企画財政部長とサミット担当の宮澤豊参事が応対に当たった。
連絡会側は「国内外から約200人が集まる予定。デモは7日と9日が壮瞥町下久保内の民有地、8日がJR有珠駅前を出発地に洞爺湖方面へと向かう」とサミット開催期間中に展開する活動の詳細を説明。
さらに、キャンプ地でアイヌ民族との交流会やフォークシンガーを招いた音楽会といった事業を予定しており、「マイクを使うなど騒音は出さず、子供の安全にも配慮する。電話を設置し苦情に対応する」と住民の不安解消を図る考えを述べた。
市への要望では、弄月館の使用に関し(1)休館日である7月7日の開館(2)調理場の提供(3)午前9時からの開館を同6時に―と要請。仮設トイレやテント、コピー機などの提供も求めた。
小畑部長は「望むことは、平穏の中で互いの目的が達成されること」とし、トイレなどリース会社の情報を伝える方針を表明。弄月館の使用については「制限があり難しい。庁内で協議したい」と理解を求めた。
市は27日、市東地区コミュニティーセンターでキャンプ地周辺の住民を対象にした説明会を開催する。 (小林正律)
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