先日、思わぬ迷子を拾ったお礼に、朝っぱらから訪問を受けた。
見慣れない高級車が来るなあ・・とモーニングコーヒーを飲みながら、とっつあんがやり残しているピザ釜を、ため息混じりに眺めていた時。
まだ朝の7時前だ・・。
その高級車は、我家のガレージに横付けされた。
そして出てきたのは、「おっ、この前のフレンチブルだ!」と思ったら飼い主の方だった。
「あらっ!おはようございますう。先日は・・」と少しハスキーだが良く通る声で庭先の私に声をかけてきた。
スッピンで、悩ましい寝巻き姿のままの私は(小娘のお下がりのショートパンツにTシャツだけど・・)
「ウヒョー、突撃晩御飯ならぬ突撃お礼参りかよ?」と思いながらも、精一杯作り笑いで、眼の下のタルミをカバーするのは忘れなかった。
まだお休み中だと思って、お玄関にお手紙と粗品を置いて帰るつもりだったと仰る。
そしてレストランをやっているので、時間がこんな時間しかなくて・・と話された。
お礼には及びませんのに!と丁寧に押し戻しつつ、しっかり頂いた不届き者です、私は。
もしもお時間がありましたら、ご一緒にコーヒーは如何ですか?と尋ねたら、「うわーっうれしー」
と女子高生のような喜びようで、
「専門家さんに、素人がコーヒーなんぞ出しても良いのか?」と一瞬過ぎったが、気持ちだからいいか!と淹れ立てをお出しして、庭先のテーブルで一緒に頂いた。
「商売をやっていると、他所のお宅でお茶をするなんてできない」と嘆いていらしたが、私も知っているレストランで繁盛している所なので、充実していて、それはそれで楽しそうに見えた。
で、その後のワンチャンは何事もなかったように86歳のおばあちゃまと過しているそうだ。
おばあちゃまの話相手に飼い始めた「暖」君だそうだけど、今は悪戯盛りで大変だろうなあ?と余計なお世話を想いながらコーヒーを飲んだ。
いつもは私が庭に出ると老犬もいるのに、今朝は出てこない。
もしかして爺様も、先日のフレンチブルとそっくりのご夫人に恐れをなしているのかもしれない・。
でも、爺様の好物の西瓜を頂いたわよ。
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