原油高の窮状訴え、福岡県漁連7000人が一斉休漁
一斉休漁し、漁港に停泊したままの漁船(12日午前8時58分、福岡市西区の玄界島で)=秋月正樹撮影
原油高騰に伴う窮状を訴えるため、福岡県漁連加盟の全39漁協(組合員約7000人)が12日未明、24時間の一斉休漁を始めた。15日の全国一斉休漁に向けて燃料費値上がりへの支援策などを求める機運を高めるのが狙い。
県漁連によると、漁船の燃料の軽油価格は1リットル当たり約120円で、5年前の3倍、昨年の2倍に高騰。水産物の価格低迷や水揚げ高の減少もあり、漁に出ても赤字となる状況が続いているという。
福岡市西区の玄界島では、漁船がずらりと漁港に係留されたまま。同島で長年漁業をしている宮川渡さん(63)は「このままでは漁師はつぶれてしまう。国には早くなんとかしてもらいたい」と訴えた。
県漁連を中心とする県燃油価格高騰緊急対策本部(本部長=森勘一・県漁連会長)は12日午後、同市中央区の県水産会館で「県漁業経営危機突破漁民大会」を開催。終了後、市内をパレードする。
水産物卸業の福岡中央魚市場(同市中央区)は「いつもの土曜より入荷量がやや少ないが、他県からの入荷を増やしたりしているので、あまり影響はなさそうだ」としている。
(2008年7月12日 読売新聞)