普天間飛行場移設問題image

“無理解”メア氏 「近くに建設許す宜野湾市に疑問」2008年7月12日

基地の危険性とは別に周辺での自治体の建設基準に疑問を示すケビン・メア在沖米総領事=11日、浦添市の在沖米国総領事館

 ケビン・メア在沖米総領事は11日の定例記者会見で、伊波洋一宜野湾市長が米軍普天間飛行場は米軍内部の安全基準に違反すると指摘しているのに対し「基地外の建設を制御する安全基準で、逆に滑走路の近くの基地外になぜ、宜野湾市が建設を許しているのかという疑問がある」と答えた。強制的に接収され、建設された米軍基地の成り立ちを踏まえない配慮を欠いた11日の「メア発言」に、伊波市長や宜野湾市民からは「無理解」「(住民とは)逆の発想」と憤りが噴出した。
 米軍普天間飛行場は、米軍内部の安全基準に違反しているとする伊波市長の指摘に「逆に滑走路の近くの基地外に、なぜ、宜野湾市が建設を許しているのか疑問」と反論したケビン・メア在沖米総領事。
 基地外の建物建設について「米政府は日本の基地外の建設に何も権限がない。日本政府と県と市がコントロールしているので、米側は何もできない。普天間の滑走路の南の進入灯の近くにタワーができているが、これも安全の面で米側からはよくない。でも米側からは何もできない」と日本側の責任であることを強調した。
 普天間移設で仲井真弘多知事が日米両政府が危険だとして移設合意したとしていることに「特別に危険だとは思っていない。周りの住民に騒音問題と危険性に懸念があるとよく認識して移設する方がいいと決めた」と説明し、危険なために移転するとの認識ではないことを強調した。
 県議会で辺野古への移設に関連して反対決議の動きがあることには「野党が過半数になったことは米軍再編に影響があるとは思っていない」と述べた。普天間代替施設の沖合移動要求や、現飛行場の危険性除去について「日本政府から提案はない」と説明した。
 普天間飛行場の危険性除去については「合同委員会で常に各基地の運用を協議する場で、安全性をいつも調整している。特別に普天間に関する協議会を開く提案はない。一番安全なように努力する必要は分かっているし、今までもやっている」と取り組みを強調した。


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