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新たな教育制度のもと
教育文化の再構築を図ろう |
6月17日(日)、別府市「大分県立生涯教育センター」において、第四五回定期大会を、大分県教育委員会教育長小矢文則殿、衆議院議員衛藤征士郎殿、衆議院議員岩屋毅殿、大分県議会議員安部省祐殿、大分県議会議員渕健児殿、大分県議会議員麻生栄作殿、大分県議会議員嶋幸一殿、大分県高等学校PTA連合会会長高橋正夫殿、日本高等学校教職員組合中央執行委員長小林政至殿、全日本教職員連盟事務局長宮竹弘樹殿、大分市議会議員三浦由紀殿、大分市議会議員秦野泰義殿、大分市議会議員板倉永紀殿、福岡教育連盟執行委員長山口英明殿、愛媛県高等学校教職員組合副執行委員長宮植尋史殿、大分県教職員協議会会長宮成英昭殿、大分経済同友会幹事川辺正行殿、自衛隊大分地方協力本部本部長澤野一雄殿、大分県高等学校PTA連合会副会長三浦啓亨殿、大分モラロジー事務所代表世話人山ア一男殿、衆議院議員佐藤錬事務所秘書田中慎一殿をご来賓にお迎えし、盛大に開催した。
議長に吉住義正代議員(大分中央地区)ならびに木村秀之代議員(別杵地区)、進行係に麻生雅光代議員(玖珠地区)、記録係に古荘久輝代議員(佐伯地区)を選出した後、平成18年度末をもって退職された12名の功績を称え、代表として別府養護分会で退職された寒田久一氏に感謝状と記念品が贈呈された。
平嶋学執行委員長の挨拶(要旨は別掲)、来賓祝辞、祝電披露に続いて経過報告および質疑応答を行った。休憩の後、平成19年度の運動方針・専門部活動方針、平成18年度決算報告・厚生事業会計報告、三代英俊監査委員による監査報告、平成一九年度予算の審議、組合規約の一部改正審議を行い、承認された。また、大会スローガンを定平幸子氏(津久見)、大会決議文を高橋一夫氏(情報科学)が読み上げ、満場の拍手で承認され、木村秀之議長の発声による万歳三唱で大会を終了した。 |
執行委員長挨拶 (要旨) |
本日は、大分県教育長小矢文則様、衆議院議員衛藤征士郎様、同じく衆議院議員岩屋毅様をはじめ、大変多くのご来賓の皆様をお迎えし、大分県公立高等学校教職員組合第四五回定期大会をかくも盛大に開催できますことを、組合員一同、心から御礼申し上げます。
私達大分県公高教は、昭和44年、日教組加盟に走った大分県高教組と決別し、「教育専門職」として教育正常化に邁進してまいりました。来年度には創立40周年の記念すべき節目を迎えます。
さて、皆さんもご承知のように、昨年、安倍晋三内閣が発足し、12月には教育基本法が改正されました。これはGHQの占領下にあった昭和22年に制定されて以来59年ぶりのことでした。ようやく自前の教育基本法が誕生したといえるでしょう。また、これを受けて現在、教育改革関連三法案の参議院での審議が最終局面を迎えていますが、今後の動向についてはまだまだ注視していかなければならないところがあります。特に「教員免許更新制度」については、本来教職員の指導力の向上が目的であるはずです。現在実施されている「教職員評価制度」と合わせて実態を確認し、よりよいものとしていかなければなりません。評価する管理職の研修や、相互評価などを取り入れるべきであると考えており、柔軟性を持ったシステムになるよう、県教委に訴えています。
また、今月一日には「教育再生会議」から第二次報告が出されました。「学力向上」「人間形成」などが中心になっていますが、12月の最終報告に向け、本日来賓としてお越しの全国の友誼団体と連携をはかり、実効性を伴うものとなるべく訴えかけていかなければなりません。
本県においても、様々な取り組みがなされています。今年四月には宇佐・四日市両高校の統合や、大分豊府中学校の開校がありました。別府青山高校と大分雄城台高校では単位制への移行が年次進行で始められました。独立単位制高校についても先般、県教委から発表されたとおりです。逆に本年度末をもって閉校する学校が六校、分校になる学校が一校あります。在籍する生徒に対して失敗が許されないものであり、我々教職員が一丸となって取り組む必要があります。そのためにも、新設校への全力投球は当然ですが、統合対象校に対しても充実した人的配置と、十分な予算配分を県教委に対して要求しているところです。
「おおいた教育の日」についても、本部教研をはじめ各地区における教育研究大会が関連行事として定着してきたものといえます。本年度は三年目となりますが、より一層の盛会とすべく取り組みをお願いします。
昨年度の給与改定においては、公民格差がほとんどなく、改定は見送られました。来年度から「指導監」制度が導入されることになりましたが、国の動向と見合わせるとともに、本県の勤務実態に合わせて意欲のもてる給与体系を実現するよう、要求しているところです。
現在、我々教職員が取り組むべきことは極めて多く、情勢はさらに厳しさを増しています。私達自らの指導力の向上、児童・生徒の学力向上、来年に迫った大分国体に向けた競技力の向上、教職員の不祥事の防止、そして心の教育などなど、取り組むべき課題は山積しています。我々大分県公高教のスローガンともいえる「求める心 応える教育」が、今こそ必要とされていることは間違いありません。大分県公高教組合員一人ひとりが組織の構成員であることを強く自覚し、さらに強力な取り組みを推し進めていかなければなりません。
これからも、「教育専門職」として生徒の育成に真摯に取り組むとともに、率先して研修に励み、期待される教職員団体として活動していく覚悟です。本日ご臨席の皆様方には、今後とも更なるご支援を賜りますようお願いいたします。
結びになりますが、大分県公高教第四五回定期大会を意義あるものとできますよう皆様にお願い申し上げ、ご挨拶と致します。 |
第45回定期大会 大 会 決 議 文 |
近年、経済のグローバル化や産業構造の変容、核の拡散や国際テロといった新たな脅威による不安定化など、世界情勢は大きく揺れ動いている。一方、我が国においては永年にわたる閉塞状態から脱却するため、「官から民へ」「国から地方へ」の分権改革の考え方のもと、三位一体の改革をはじめとして社会システム全般にわたり、大きな変革が進められようとしている。
しかし、依然として青少年の非行の凶悪化・低年齢化、ニート、ひきこもり、不登校、社会的自立の遅れが指摘されており、学校、家庭、地域の三者が自らの役割と責任を果たしつつ、協力して子供達を育成していくことが強く求められている。今大切なのはこれらの現象だけに振り回されるのではなく、その根源たる内的要因にしっかり目を向けることである。今こそ、我々教職員は人間教育の原点に立ち返り、子供達に我が国の歴史、文化・伝統を尊重する心、国を愛する心、人間愛に満ち溢れた心を育成していくべきである。
こうした考えを受けて、昨年末、59年ぶりに教育基本法が改正され、教育再生の理念と原則が確立した。この改正は将来に向かって、新しい時代の教育の基本理念を明示する歴史的意義を有するものであり、その理念に基づき教育改革を推進していかなければならない。また、この改正を受けて、教育改革関連三法案が審議中であるが、その導入実施にあたっては今後も注目していく必要がある。
一方、教育現場では、日教組による卒業式・入学式の国旗掲揚・国歌斉唱の形骸化、過激な性教育やいじめ問題解決の阻害、偏向した歴史教育など、目に余る事例が多数報告されている。このような悲劇的な腐敗の進行を阻止し、教育水準を維持・向上させることは本組合に課せられた重大な使命である。今後とも公教育の正常化を継続的に、且つ毅然たる態度で強く推進していかなければならない。
本県では、初の県立併設型中高一貫校の開校をはじめ、「高校改革推進計画」に基づいた改革が年次進行で進められており、本年度から後期再編計画への検討も行われる予定である。また、昨年度から「教職員評価システム」が実施されている。我々は、これらの各種施策が単に形づくりではなく、真に生徒のためになっているか、教職員の意識改革・意欲の喚起につながっているか、教育現場の活性化に反映されているかを随時検証し、柔軟性・適応性をもった制度となるよう、これからも県に提言していかなければならない。
大分県公高教は昭和44年の発足以来、正常な教育活動を目指し日々熱意と信念をもち続け、県民の信頼を得ることのできる教職員団体として躍進し今日に至っている。来年度には創立40周年の節目を迎える。今後も教育専門職として自信と誇りをもち、組合員一人ひとりが公高教の形成者であることを強く意識し、大分県教育のために努力することを決意する。
本日、第45回定期大会を開催し、平成19年度活動方針を決定した。我々は公高教理念の下、大分県教育の振興と正常化、教職員の待遇改善のため、全組合員の英知を結集し、総力を挙げて活動に取り組むことをここに誓う。
上 決議する。
平成19年6月17日
大分県公立高等学校教職員組合
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