東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 国際 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【国際】

チベット亡命政府首相 本紙会見 中国に誠実さ見えぬ

2008年7月6日 朝刊

5日、インド北部ダラムサラのチベット亡命政府庁舎で本紙と会見するサムドグ・リンポチェ首相=大場司撮影

写真

 【ダラムサラ(インド北部)=大場司】チベット亡命政府のサムドグ・リンポチェ首相は五日、亡命政府が拠点を置くダラムサラで本紙との単独会見に応じた。首相は今月一、二日に北京で行われた中国政府との公式対話で双方が対話継続を確認し、北京五輪後の十月に次回対話が行われることを表明した。 

 ただ、首相は「これまでと同様に、中国政府は誠実で真摯(しんし)な態度を示していない」と、中国政府を批判。今回の対話でも目に見える成果が得られなかったことが明らかになった。

 首相は次回対話への期待も示さなかったが「中国政府はわれわれとの対話は維持している。中国政府のチベット政策が正しくないことは、彼ら自身も分かっているはずだ」と指摘。中国側も対話の利益を認識しているとの見方を示した。

 中国政府が亡命政府に対しチベット独立急進派組織「チベット青年会議」の活動抑制を要求していることに対しては「われわれは全体主義の組織ではない」と述べ、不介入の立場を表明した。

 一方、中国政府との対話でダライ・ラマ十四世の特使を務めたロディ・ギャリ氏らは五日会見し、今回の対話の報告を受けたダライ・ラマが「失望していた」と語った。

 

この記事を印刷する