2008年03月21日

やまけんの著書『日本の「食」は安すぎる』の鳴らす警笛が聞こえますか?

19日、山本謙治(通称やまけん)さんの本が発売されました。昨晩、東京からの移動時、2時間かからず一気に読了しました。このタイミングで発売されたこともあって、大きな話題になるだろうと思います。

日本の「食」は安すぎる


























≪表紙≫

けっこう思い切ったタイトルに違和感を覚える方がいるかもしれませんが、個人的には言い得て妙、だと感じています。

私自身、いろんなところで、

「この国でまともなものを食べよう(手に入れよう)と思ったら、食べる(使う)側が勉強するしかありませんよ。」

と言ってきました。


その背景には「安さを求める人」を消費の本流と捉えた小売業の成長戦略がありました。出来る限り安価で材料を手に入れ、加工し、消費者に安価で届けるか、を突き詰めていった結果、近年になってその歪みが顕在化していったのです。逆に、高品質のモノ作りをしてきた生産者の商品は相対的に「高い!」というレッテルを貼られることに。本来であれば、向こうが「安すぎる」のですが・・・。そして、その潮流の中、ホンモノを作ってきた生産者は徐々に姿を消していったのでした。

ところで、やまけんさんが本の中で挙げた、こんな言葉にドキッとしました。

共感できる商品を「買い支える」

最終章である第5章「消費者の行動が日本の食を支える」の一文。私にも買い支えたい生産者があります。そして、その皆さんのことを知り合った方々にお伝えすると何人かは買ってくださいます。この一連の流れは、生産者のよりよりものづくりに役立ちます。なぜなら支えられている生産者はお客さんの顔を思い浮かべると「もっとええもん、つくらなあかんなぁ」という気持ちになるから。そして、最終的に「買い支える」人は、ええものを食べることができてハッピーになれるのです。

安い食べ物を求める先にある悲劇

添加物や農薬などの安全性を一番に思い浮かべます。ただ、それだけでなく、輸入がストップした際、国産の食材だけでは足りません。子供が大人になったとき、食べるものがなくなっていたら、それは親であるあなたの責任かもしれません。

とか、いろいろと考えることがありました。この本がたくさんの人の気づきになればいいなぁ。

日本の「食」は安すぎる2
























≪サイン入り≫

錦糸町「井のなか」のカウンターでサインしてもらいました。

すでにAmazonでは売り切れのようですが、ぜひ書店で「買い支え」ましょう。この本の売れ行きが日本のこれからの「食」を大きく左右するかもしれませんよ。

                      五代目見習い 彰浩

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