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【千葉】

銚子市 市立総合病院が休止へ 医師不足解消できず

2008年7月8日

 銚子市は七日、市立総合病院(三百九十三床、菅谷雄一・病院事業管理者職務代理)を九月末で休止する方針を明らかにした。約百六十人の入院患者の転院を進め、九月末で公設公営病院としての営業をやめる。今後は、管理運営を委託する指定管理者制度の導入や民間譲渡による病院の再開を図るとしている。 (小川直人、小林孝一郎)

 市行政改革推進室によると、今月末に医師二人の退職が予定され、入院患者の受け入れや救急対応が困難になるほか、千葉大や日本大などからの医師派遣も難しい状況だという。大幅な経営改善を実施しても、自治体からの多額の追加支援が必要なため、休止に踏み切ることになった。

 市は「患者の転院などに全力を挙げ、市民の不安解消に努める。できる限り休止期間を短くするよう努力したい」としている。

 同病院は一九五一年九月に開設。八四年に総合病院名称使用の承認を受け、市立総合病院に改称した。

 しかし、医師不足などから、昨年、産科の休止、精神神経科病棟の閉鎖など病院機能を縮小していた。

 常勤医は十五人(六月末現在)で、全部で十六科あるが、実際に診療を実施しているのは十五科だったという。

 県市町村課の担当者は「経営改善の見通しが立たない中で、財政支援は難しい」と話している。

 堂本暁子知事は「医師確保など市と協力して取り組んだが、経営悪化の流れを止めることができず残念だ。市と連携して市民の医療を守るため、できるだけのことをする」とコメントした。

 

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