ログイン
IDでもっと便利に[ 新規取得 ]

ジャンル
サブジャンル

国内

<くも膜下出血>初診6.7%見落とす 学会調査

7月7日21時56分配信 毎日新聞


 くも膜下出血の患者のうち、脳神経外科医以外が初診した6.7%が風邪などと診断され、事実上、病気を見落とされていたことが7日、日本脳神経外科学会の調査で分かった。患者が軽い頭痛しか訴えなかったことなどから、くも膜下出血を発見できるCT(コンピューター断層撮影)を実施していなかった。同学会は「軽い頭痛の患者全員にCTを行うわけにはいかない。現代医療の限界とも言える」としている。

 同学会学術委員会の嘉山孝正・山形大教授らが、宮城県と山形県の2病院で、脳神経外科のカルテ全491例を調査した。

 宮城県は07年1月〜08年5月が対象。198例中37例が脳神経外科医以外で初診を受け、うち10例(5.1%)が風邪、高血圧、片頭痛などと診断されてCTを受けず見落とされた。10例すべてが再発し2例が死亡した。

 山形県は96〜05年が対象。専門医以外の初診は293例中48例で、23例(7.8%)が見落とされ、すべてが再発し2例が死亡した。

 見落とし計33例のうち17例は、くも膜下出血の常識に反して発症時に軽い頭痛しか起きておらず、委員会は「専門医以外では他の頭痛と区別できない」と指摘。他の16例も「診断が難しい例がある」とした。山形県では脳神経外科医でも見落とした軽度頭痛の患者が1例あった。

 米国では5〜12%の見落とし率という報告がある。嘉山教授は「くも膜下出血の診断は難しく、完ぺきな診断はできない。現代の医療でも見落としは不可避という現実を周知し、脳ドックの普及など社会全体で対策を考えるべきだと思う」と話している。【奥野敦史】

【関連ニュース】
脱メタボ:嘉島東小2児童が成功--県が試行 /熊本
インタビュー:立川らく朝さんに聞く 笑いながら健康になろう
糖尿病講座:(6)高血圧とは(糖尿病との関連で)
こころとからだの相談室:骨粗しょう症はどんな治療がありますか?
健康常識のウソ・ホント:胸痛以外にもいろいろある、心筋梗塞発作のサイン

最終更新:7月7日21時56分

Yahoo!ニュース関連記事

この話題に関するブログ 1ランキング上位

関連トピックス

みんなの感想 この話題についてみんながどう感じたかわかります。

みんなの感想(話題ランキング)

この記事を読んでいる人はこんな記事も読んでいます

日付を選択:



提供RSS