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「くいだおれ太郎」最後の週末、ファンが別れ惜しむ

営業日最後の週末となり、くいだおれ太郎の姿をカメラに収める観光客ら(5日午前11時16分、大阪市中央区の道頓堀で)=原田拓未撮影

 大阪・道頓堀の飲食店、大阪名物くいだおれの閉店が間近に迫った5日、営業日としては最後の週末になることから、開店前から全国のファンが看板人形「くいだおれ太郎」を囲み、別れを惜しんだ。最終日は8日。

 閉店発表から3か月。客数や売り上げは前年同期に比べて倍増。宴会席の予約も最後まで埋まった。この日も、太郎と記念撮影する観光客らが絶えず、開店より1時間以上早い午前10時前から50人以上が通りにあふれた。

 太郎を懐かしげに見つめていた堺市北区の公務員井上(さとし)さん(60)は「子どものころ、おやじに連れられて映画や野球を見た後、この店に来るのがぜいたくだった。太郎は道頓堀に残してほしい」としみじみ。20年ぶりに訪れたという鳥取市の無職大谷泰造さん(77)は「言葉にできないが、なぜか太郎が恋しくて……。閉店までに会えて良かった。明日もう一度、さよならを言いに来たい」と涙ぐんだ。

 8日は「最後の晩餐(ばんさん)」と銘打ち、桂三枝さん、浜村淳さん、キダ・タローさんら芸能関係者や取引先を招待。歌手上田正樹さんの店頭ライブもある。営業終了時に山田昌平社長や女将(おかみ)の柿木道子会長らが、太郎とともにあいさつをするという。

2008年7月5日  読売新聞)

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