USBメモリー(記憶媒体)紛失当時、中部方面総監だった折木良一・陸上幕僚長は1日午前7時半過ぎ、東京都内の官舎前で「事実関係をもう一度確認する。(非公表の)判断は間違いなかったと思っている」と語り、迎えの公用車に乗り込んだ。前日(6月30日)夜と1日朝の主な一問一答は次の通り。
--メモリー紛失を非公表にすると判断したのはあなたか。
「注意相当なので(非公表で)問題ない」と部下から報告があり「ああそうか」と思った。決めたのは私。陸上幕僚監部に報告したが(公表した方がいい)と言われた記憶はない。手続き的に問題はなく隠ぺいではない。
--重要な情報ではないという認識か。
そう。演習のデーターは想定。あくまでもシナリオの世界。
--しかし00年、在日米軍が同様の情報をホームページに掲載した際、抗議し削除させている。
ああ、やった(削除させた)。
--それでも「重要ではない」といい、米国に黙っておくのは道義的にどうなのか。
「これ(紛失)はまずい」と頭にはよぎった。道義的には伝えた方がよかったのかもしれない。しかし、隠ぺいしたつもりはない。
--不祥事を公開しないのは問題だ。
甘かったと言えば甘かったが、ウィニーにより情報が漏洩する問題があり段々厳しくなった。当時と今とは尺度が違う。
毎日新聞 2008年7月1日 15時00分(最終更新 7月1日 15時00分)