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公開日本核武装論の虚構性

2008-02-29 18:54:06 | Weblog
北朝鮮の核実験を契機に日本核武装論が浮上した。しかし、どの議論もクズ情報の虚構に過ぎない。

原水爆製造のために、いまの日本の原子力施設は、設置目的・安全性・人的問題等から、流用できない。専用施設を設計・建設すれば、少なくとも数年間かかる。

さらに、軽水炉の使用済み燃料を再処理して抽出したプルトニウムで実戦配備できる原水爆が製造できるという保証はない。

どの国を標的にするかによって異なるが、原水爆搭載用ミサイルを実用化するには、いくらH2A等の実績があったとしても、数年間かかる。

よって、両者を並列に進行させても、少なくとも、数年間かかる。現実的には10年計画と考えた方が良い。

そのため、日本の核論議は、非専門的・幼稚で、まったくのクズ情報に過ぎない。
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軽水炉の中性子源

2008-02-29 16:28:12 | Weblog
昔はアンチモン124・ベリリウムの組み合わせの(γ,n)反応を利用していた。しかし、アンチモン124の半減期が60日と短く、取り扱いに制限が生じるため、最近では、半減期が2.6年のカリフォルニウム252が採用されている。これは自発核分裂中性子である。

カリフォルニウム252の生成は非常に難しい。照射試料を炉心の中に起き、長時間かけ、数多くの核変換反応を経て、初めて、微量だけ生成される。そのため、高価である。軽水炉に利用するものでは全部で二千万円くらいするのではないか。

軽水炉の最初の運転サイクルでは、その中性子源は、燃料集合体に組み込まれる。六つの集合体が炉心に均等に配置される。つぎの運転サイクルでは中性子源は要らない。それは、一サイクル運転によって、燃料棒内に大量の超ウラン核種が生成され、それらからの自発核分裂中性子が利用できるからだ。

原子炉では、中性子源を利用しないと、不安定な現象が起こることがあるため、安全のために、利用している。
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ウラン238は核分裂しないか

2008-02-29 15:09:13 | Weblog
教科書や啓蒙書には、ウラン235は核分裂するが、ウラン238は核分裂しないと記載されている。これには「熱中性子によって」という言葉が省略されている。

ウラン238は、核分裂で発生する1MeV以上の高速中性子では、核分裂する(しきい反応)。軽水炉では、炉心の全核分裂の7パーセントがウラン238の高速核分裂による。よって、ウラン238は、「そのままでは発電に寄与しない」というのは、間違った認識である。

物理学者は、正確に、熱中性子による核分裂を「熱核分裂」、高速中性子による核分裂を「高速核分裂」と言う。

プルトニウム239と241は、熱核分裂も高速核分裂もするが、240と242は、1MeV以上のエネルギーを持つ高速中性子によるしきい反応。

さらに、原子番号が92より大きくなると、たとえ、中性子が当たらなくても、大部分の核種で核分裂する。これは「自発核分裂」と言う。ウラン235や238、プルトニウム239や240や241や242等。重い核は、原子核が球でなく、回転楕円形に大きく変形しているため、外部からエネルギーを与えなくても、不安定であるため、割合は少ないが、自然に核分裂してしまうのだ。JCO臨界事故の火種の中性子は、ウラン235や238の自発核分裂であり、毎秒300個発生していた。それらが水溶液の水で減速され、熱中性子になり、熱核分裂の火種になった。
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プルサーマルの考え方

2008-02-29 14:07:58 | Weblog
プルサーマルは、主にフランスとドイツで実施されており、実績からして、特に新しい試みでもない。もし、問題が生じるとすれば、原子炉動特性に起因することでなく、海外で製造される燃料棒の品質管理に起因すること。日本と海外の差は品質管理に対する考え方にある。
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誰が核について語りえるか

2008-02-28 18:10:12 | Weblog
核の軍事技術について、誰に語る資格があるのか。核の民生技術について、誰に語る資格があるのか。

米ロは核の機密情報を公開していない。よって、実際に設計・製造にかかわっていない限り、推定の域に留まり、断定的なことは、何も言えない。公開情報を基に、軍事評論家等がもっともらしい解説をしているが、それらは、あくまでも、もっともらしい解説に過ぎない。本物の物理学者は、立場上、沈黙している。

核の民生技術は公開されている。しかし、「むつ」「もんじゅ」「柏崎刈羽」の世界でも希な不祥事を例に吟味すれば、研究機関の研究者や原子炉メーカーのエンジニアに、安全な技術について、語る資格があるとは、とても思えない。

両者とも、誰にも、核を語れる資格など、ないのだ。
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風力発電の時代へ

2008-02-28 17:44:43 | Weblog
未来は核の時代だろうか。いま、欧米で、特に、ドイツ等の欧州先進国で、非核技術の象徴として風力発電が急成長している。風力発電への取り組みで世界の先進国の中、いちばん遅れているのが日本である。何とかしなければならない。
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核か非核か

2008-02-28 12:05:14 | Weblog
良くも悪くも現代文明を象徴するキーワードは、核であり、その軍事と民生での利用をめぐって、意見が分かれている。民生利用に限れば、まだ、核時代ではなく、その入口に達したに過ぎない。このまま拡大するのか、それとも、それに取って代わる非核技術の民生利用が実現するのか、興味は、尽きない。
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ごあいさつ

2008-02-28 02:07:09 | Weblog
ブログを開設するに当たり、まずは、ごあいさつ。これまで、まったく、経験がありません。大きなタイトルを掲げてしまいましたが、少しでも未来を見定め、建設的な議論ができれば、よいのですが。
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