【ロンドン=尾形聡彦】原油価格が30日、1バレル=143ドル台に突入した。ニューヨーク市場の時間外取引で、米国産WTI原油先物が先週末の140ドル台から一気に上昇。一時、1バレル=143.67ドルをつけ、史上最高値を記録した。通常取引に入ると売りが出て値を下げ、140ドル前後で売買された。
欧州の指標になっている北海ブレント原油の先物価格も、一時、1バレル=143.91ドルをつけて史上最高値を更新。144ドルに迫った。
イランとイスラエルの間の緊張関係の高まりやドル安傾向が、価格を押し上げている模様だ。市場には、中長期的にみても中国やインドなど新興国での原油需要の高まりに供給が追いつかないとの見方が根強く、値上がりしやすい状態が続いている。