水戸市にある私立常磐(ときわ)大学高校の硬式野球部の男性監督(30)が、世界遺産に登録されているイタリア・フィレンツェ歴史地区のサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂に落書きをしていたことが29日分かった。同校は同日付で監督を解任した。30日に茨城県高野連に報告し、7月5日に開幕する第90回全国高校野球選手権記念茨城大会での対応を検討する。
学校関係者らによると、落書きは野球部を応援するインターネット掲示板などに書き込まれ発覚した。数年前に新婚旅行でイタリアを訪れた際、自分と妻の名前を漢字で書いたとみられる。
朝日新聞の取材に対し監督はこれまで「今は何も答えられない」とコメントしていたが、外部からの指摘を受けた浅岡広一校長の聴取には落書きの事実を認め、練習への参加は自粛していた。県高野連の藤枝武博理事長は「詳しく聞き取り調査をした後に、日本高野連と今後の対応を協議したい」としている。
同校野球部は00年度の創部。部員は60人で、昨年夏の茨城大会で準優勝するなど近年力をつけ、今大会もシード校として参加する。
この大聖堂では、旅行で訪れた京都産業大(京都市北区)や岐阜市立女子短大の学生らによる落書きが見つかり、問題になっていた。