日本サッカー協会の07年度決算が、日本代表の集客力低下により収入が見込みを大きく下回った影響もあって、赤字になったことがわかった。同協会は7月の評議員会でこの決算を承認する。
07年4月から08年3月までの事業活動と投資活動の収支を合わせた当期収支差額は、9077万8081円の赤字だった。同協会の資料で「減収の大きな要因」と指摘されているのは、各日本代表の試合開催などの「代表関連事業」だ。公式スポンサー料などの「事業関連」と並ぶ収入の2本柱。代表関連事業の中で、男子のフル代表関連は黒字を9億7千万円と見込んでいたが、3億8千万円にとどまった。
1試合の観客数は4万人と想定するが、07年度に上回ったのは7試合中2試合。03年度は12試合中9試合、04年度は10試合中8試合、05年度は8試合中5試合、06年度は7試合すべてが上回っていた。収入への影響は、例えば、07年6月の国際親善試合2試合で入場料収入を4億2千万円と予想したものの、観客数計7万4千人弱だったため3億1千万円だった。
代表関連事業は、採算のとれないユースなどの合宿、遠征を含むため全体で約7億円の赤字と見込んでいたが、赤字が15億円以上にふくれあがった。
日本代表のユニホーム販売も伸び悩んでおり、代表関連グッズのロイヤルティー収入は当初見込みより1億5千万円少なかった。
北京五輪出場権を獲得した当時の男子U22代表も、2億6千万円の黒字を見込んでいたが1億6千万円の赤字だった。