大分県日田市天瀬町の墓園の工事や管理を任されているかのように装い、同市内の土木業者に架空の墓石の加工工事を持ちかけ、協力金名目で5000万円をだまし取ったとして、大分県警は7日、詐欺容疑で宇都宮市の建設会社社長ら2人を逮捕した。県警は、社長らがこの墓園を舞台に、福岡などでも架空の墓地造成の話などで詐欺を繰り返し、被害総額は約2億円に上るとみて追及する。
関係者によると、社長らは05年4月ごろ、東京都内に本拠を置く宗教法人の信者らの墓地の管理などを任せられているように装い、架空の墓石コーティング工事をでっち上げて協力金を出す人物を物色。社長らは、日田市天瀬町の墓園(4万2000基)の墓石のコーティング工事を委託するとして、この土木業者から5000万円をだまし取った疑いが持たれている。
関係者の話では、社長らはこの宗教法人とは全く関係がないという。現金を渡した後も工事が始まらないため、土木業者が警察に相談していた。
また、社長らは北九州市内の墓石業者にも墓石の建設工事を持ちかけたり、福岡県内の業者には墓地の造成工事を依頼するように装い現金をだまし取った疑いがもたれている。
毎日新聞 2008年6月7日 西部夕刊