メディア  
トップ > メディア > 報道に疑問感じた毎日新聞社にも電話取材 マスコミの歪曲報道をただした市民メディア(2)

報道に疑問感じた毎日新聞社にも電話取材 マスコミの歪曲報道をただした市民メディア(2)

西陣太郎2008/06/18
毎日新聞の報道に関して、あるブロガーが疑問を感じ、報道された中学校に電話で聞くと、事実認識に食い違いが見られたそうです。そこで気になって、筆者も独自に中学に直接問い合わせると、ブロガーの方が正しいことがわかりました(前回記事)。そこで今度は毎日新聞社に電話で取材をしてみました。
日本 新聞 NA_テーマ2

前回記事:マスコミの歪曲報道をただした市民メディア−報道に疑問感じたら自分で調べることが大事

 「9・11テロは米の自作自演、教師謝罪」という記事の事実確認のため、毎日新聞にも6月16日(月)午前11時頃電話をした。

報道に疑問感じた毎日新聞社にも電話取材 マスコミの歪曲報道をただした市民メディア(2) | <center>毎日新聞社公式サイトより</center>
毎日新聞社公式サイトより
 まず本社に電話をし、永尾洋史さんという記者の方は横浜支局におられることを教えてもらった。それで、すぐに横浜支局に電話をしてみた。永尾さんはおられず、Yさんという方がでられて、お話してくださった。

 結論から言うと「記事は毎日新聞が責任を持っており、正しい報道をしているので、記者本人に確認を取ることはしない」とのことであった。そして、最後は「あなたと話をしていても堂々巡りなので、忙しいから切ります」と言われて、切られてしまった。

 しかし、私はYさんとの電話での会話から、次のことを学びました。

1.毎日新聞社は、社の責任において正しい記事を報道している。しかし、その根拠を読者から訊かれても、教えないこと。

2.事実の確認を求めても、取材源は明かせないという方向に一方的に持っていかれること。

 「……『9・11テロは米国の自作自演』と発言していたことが分かった。」

 と今回の記事に書かれていることに対して、どのようにして分かったかというソースは、明らかにしないとのことである(別に取材源に迷惑がかからないのなら、明らかにしてもいいと思うのであるが、そう思うのは私だけなのか)。

 しかし、記事の最後の方に、「『市教委の桑山光生学校教育課長は……』と書かれているので、教育委員会の方に会っていることはおわかりでしょ」と、Yさんは言われていました。よって、取材源は教育委員会だけであったと推測できます。校長先生は、記者から取材は受けていないとおっしゃっていましたので。

3.また「ご自分で調べられたらどうですか」というようなことを言われたので、「中学校に聞いてみました」と答えると、「それがあなたにとっての事実なんですよ」と言われる。しかし、記事を書かれたご本人に質問して、事実を確かめたいという読者のリクエストは、毎日新聞社では却下されるということ。

 ただ、メールで問い合わせることはできるそうであるが、どんな答えが返ってくるのかは予想できる。

4.ニュースソースを明確にしない記事には、注意しましょう!記者は充分な裏を取らずに、記事にしていることが多いのではないかということ。

 まとめとして、これまで毎日新聞社に対して好意的であった私ですが、警察と同じで、権威的であり、第4の権力者であることがよく分かりました。

 最後に、市教委の桑山光生学校教育課長にお尋ねしたいところですが、面識もなく、電話では失礼であり、説明もしにくいので、直接お会いして、お訊きすべきだと思います。しかし、場所が離れており、時間もお金もないので、お近くの市民記者の方がおられましたら、取材して、投稿して頂ければ、より事実が明確になっていくのではないかと思います。よろしくお願いします。
◇ ◇ ◇

ご意見板

この記事についてのご意見をお送りください。
(書込みには会員IDとパスワードが必要です。)

[35183] 小中の教員って大変だなあ・・・
名前:清水晴信
日時:2008/06/22 17:42
 わたしは高校教師なのですが、授業中はけっこういい加減な事言ってます。で、「新聞やマスコミのことを鵜呑みにするな。自分の頭でちゃんと考えよ。」と私もよく言ってます。
 だいたい生徒だって、我々教員の言うことをまともに聞いていないし、中には私が言ったことに対して、全く正反対の理解をする生徒もいます。

 教員が言った事実や趣旨を理解しようとせず、一方的な苦情や批判を投げつけられる義務教育の現場、そこで苦労している先生方のご苦労がよく分かる記事ですね。
[返信する]
[35125] 新聞の役割は
名前:中西俊
日時:2008/06/20 10:20
新聞の役割は、事実を報道するだけではなく、社会正義が実現できるように編集することであると考えます。

社会正義の意味をGooglで検索すると以下の説明がありました。
「社会正義とは、個人、地域、国家、地球規模で否定も促進もされうる、公平または人権について広く普及した考え方を指す。このような見解にはいくつかの国際的文書の中で明示されている。もっとも最近のものが「児童の権利条約」である。正義は往々にして法律用語として狭義に考えられるが、グループ間の関係、経済、環境、保健、教育の次元にでも正義・不正義はある。個人が自分の能力の限りで自己開発できるのも、恒久平和が定着できるのも、すべて正義ーー基本的人権が十分に享受できる状態ーーあってのことである。Copyright1992. UNICEF

皆さんの意見を読むと、毎日新聞の対応が悪いという意見が多いようです。その理由は、次の3点にあるように解釈できます。

1 報道された内容が事実と違う
2 取材源をあかさなかった
3 説明を求めても回答を拒否される

1の報道された内容が事実と違うことについて
事実は、校長先生が西陣太郎記者に説明された通りであったとしても、毎日新聞としては正常な教育に、誤解から生まれたにせよ、横やりが入った事象として報道することに決めたのでしょう。つまり、抗議があったことを受けて、父兄に事実関係を説明し、担当教諭を指導したとのであるから、「説明」ではなく、「謝罪」が適当と判断したのではないでしょうか。
この場合、校長先生の言い分と報道内容が食い違うことになるでしょうが、やむをえないと思います。
仮に、校長先生の言い分通りに報道すべきであると言うならば、新聞は政府・官憲の言い分通りに報道すべきことになって、国民はだまされることになります。

2の取材源秘匿には皆さん異論はないものと思います。取材源秘匿があるからこそ、企業や官庁の不正義を暴露することができるのですから。

3の説明を求めても回答を拒否されることについて
1で説明したように、一つの事実を、どの観点から報道するかは、新聞社の大切な役割の一つですから、その役割に疑問をぶっつけても「水掛け論」になるのではないでしょうか。

最後に、これは毎日新聞だけではなく、どこの新聞でも同じはずです。
そうは言っても、私は、毎日新聞に文句があるときには、どんどん文句を言います。新聞記者は読者に育てられるものと考えていますから。
[返信する]
[35108] 続
名前:井之上文
日時:2008/06/19 17:13
以前

 朝日新聞の記者と電話で話してたんですが、
 途中で、私、市民記者なんですよ  と言うと
 
 「JANJAN ですか?
 どんどん記事にして発信していかないとだめですよね。」

 と言われたんですが、ちょっと複雑な気持ちになりましたね。

 そりゃ、いろんな人がいて当たり前ですからね。
[返信する]
[35090] 毎日新聞 世紀の大誤報、北朝鮮拉致事件の一面TOP記事
名前:井之上文
日時:2008/06/19 00:57

西陣さん

  「JANJANの市民記者です」とはっきり名乗ればよかったのに。

  対応が全く違いますよ、途中で明かしてもいいし、録音してるから後日、記事にさせてもらうと明言してやればいいんですよ。  

面白いですよ、態度がころっとかわる。 人にもよるが、非常に紳士的に誠実に答えだしますよ。 


毎日は、つい先日の北朝鮮拉致事件の一面TOP記事が、捏造、誤報であったという事実だけでも、どう考えてもまともじゃない。 朝日も読売もサンケイも同じですが、新聞ほど平気で嘘書く媒体はないですね。 

取材しないんだもの、当然ですよね。 NETで情報集めて、文章までパクって、適当に想像力働かせて、人生経験がないから思慮の浅い記事になる。 


ばれたら つっぱる、、、 たちの悪いチンピラみたいなもんですよ。
[返信する]
[35087] 読者離れを加速させる毎日の態度
名前:山本ケイ
日時:2008/06/18 22:46
この一連の記事は取材と報道の基本的なことを教えてくれる内容です。私は自身を振り返りつつドキドキしながら記事を拝見しました。毎日新聞もこういう対応をしていると読者離れを加速させてしまいます。「記事は毎日新聞が責任を持っており、正しい報道をしている」と言い切る傲慢さはなんなのでしょう。
[返信する]
[35084] さて、どちらが真実でしょうね
名前:中西俊
日時:2008/06/18 20:52
校長はPTAの役員に説明したと言い、毎日新聞は謝罪したと言う。

毎日新聞の記者は、いろいろ聞いたことでしょう。そして、これは「説明」ではなく、「謝罪」であると考えたのでしょう。

校長は、「謝罪」ではなく、「説明」だ言うでしょう。

「ものは言いよう」ですから、本人の言い分と聞き手の聞取りようは違ってきます。

校長は、ことがあらだてないように、丸くおさめたいのがホンネでしょう。これに沿って「説明」するでしょう。
毎日新聞は、これは「説明」ではなく、「謝罪」と書くべきだと判断したのてしょう。

「9.11は米国の自作自演」という説もあることなので、マスコミ報道を鵜呑みにしないで、何が事実であるか、慎重に判断しましょう。というような講義ならば、何も問題ではないのですが、「9.11は米国の自作自演」という言葉だけが一人歩きすると問題になりますよね。

この辺りも含めて考えないと、「真実」にはたどりつけないでしょう。
[返信する]

記者会員メニューにログイン

記者ID

パスワード