「三河一色産」として販売されていた中国産のウナギ偽装されたウナギ商品の裏面。架空会社名と住所が記されている魚秀の本社が入るビル=25日午前、大阪市中央区、溝脇正撮影ウナギの産地偽装を行っていた神港魚類=25日午前、神戸市兵庫区、西畑志朗撮影
大量の中国産ウナギを、日本一の養殖ウナギの生産地・愛知県一色町産と偽って販売したとして、農林水産省は25日、水産会社「魚秀」(大阪市)とマルハニチロホールディングス傘下の同「神港魚類」(神戸市)に対し、日本農林規格(JAS)法に基づき改善を指示した。実態のない愛知県岡崎市の架空会社を製造者としたラベルを商品に張り、隠蔽(いんぺい)工作をしていた。
農水省の調べでは、魚秀は、中国産のウナギをかば焼きに加工して出荷する際に、「三河一色産」の偽のロゴマークを包装に張って神港魚類に出荷。神港魚類は中国産と認識しながら卸業者などに販売していたとされる。市場に出回った量は少なくとも今年3月から6月14日で49トン(約39万匹)になる。