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「押し紙」率7割!老舗販売店経営者が直言「毎日新聞は癌末期」
14:06 11/18 2007
 
写真右が高屋肇さん。昨年の毎日懇話会には、コメンテーターの岸井成格(写真左)さんも駆けつけた。「押し紙」問題を解決するためには、著名な識者がおおやけの場で この問題を積極的に指摘することも大切だ。

 毎日新聞社の経営は、病気にたとえると末期だ。最新の「押し紙」データによると、搬入される新聞の実に7割が「押し紙」、という販売店もある。このような異常実態を招いた温床はなにか。「毎日懇話会」(毎日新聞の販売組織で役職経験がある販売店主の集まり)名誉会員で、みずから50年超にわたり毎日新聞の販売店を経営してきた大御所、高屋肇さん(83才)に、毎日新聞社の“病状”を率直に語ってもらった。

【Digest】
◇第1の危機--7割が「押し紙」
◇第2の危機--金銭への異常な執着
◇第3の危機--不良読者を育てた
◇「おい、月夜の晩ばかりと違うで!」
◇「押し紙」政策の中止を

◇第1の危機--7割が「押し紙」               
 販売店へ搬入される新聞の部数は1780部で、そのうち実際に配達される部数はわずかに453部だった。実に1327部もの新聞が店に余っていた。

 これは毎日新聞・豊中販売所(大阪府豊中市)における2007年6月度のデータである。わたしが入手した毎日新聞・販売店における部数内訳の最新情報である。


毎日新聞の「押し紙」。写真は高屋さんから提供されたもの。
 日本全国にある約2万店の新聞販売店に、毎朝、搬入される朝刊の部数は約4500万部。しかし、これら4500万部の新聞がすべて配達されているわけではない。新聞社が販売店に対して、ノルマ部数として買い取りを強制している新聞、「押し紙」があるからだ。豊中販売所の場合、搬入される新聞の実に75%もが「押し紙」だった。

 もうひとつ最新の「押し紙」データを紹介しよう。豊中販売所と同じ今年6月におけるデータで、毎日新聞・蛍ヶ池販売所(大阪府豊中市)のものである。

 それによると搬入部数は2320部で、実配部数は695である。これら2つの数字の差異にあたる「押し紙」は、1625部である。「押し紙」率は70%とやはり高い。

 新聞社経営の健全度を測るひとつの目安は、「押し紙」率である。わたしは、全国平均で3割から4割ぐらいが「押し紙」になっているのではないかと推定するが、ここで紹介した毎日新聞の二つの店では、なんと7割を超えている。

 ちなみにこれら2店における今年1月から6月における新聞部数の月別比較データは、次のとおりである。7割超という「押し紙」率が決して、単月の例外的なものではないことが読みとれるだろう。

《豊中販売所》
  
月/分類 送り部数 実配部数「押し紙」部数
1月 1790 450 1340
2月 1780 455 1325
3月 1780 450 1330
4月 1790 442 1348
5月 1780 447 1333
6月 1780 453 1327

《蛍ヶ池販売所》
  
月/分類 送り部数 実配部数「押し紙」部数
1月 2340 699 1641
2月 2320 695 1625
3月 2320 694 1626
4月 2340 692 1648
5月 2320 693 1627
6月 2320 695 1625

 これら2つの販売店を経営していたのは、関西地区の毎日懇話会(毎日新聞販売店組織において役職経験のある販売店主の集まり)の名誉会員・高屋肇さんである。「押し紙」について、高屋さんは次のように話している。

 「ここ10年ぐらいで急激に『押し紙』が増えました。昔から『押し紙』はありましたが、経済状況が良好な時代には、営業努力でそれを実配部数に変えることができました。しかし、現在はビジネス環境が変わったうえに、新聞の情報に頼らない人が激増しています。

 正直なところ、新聞が必需品になっているのは50代と60代の世代だけではありませんか。大企業に勤めている人も、新聞よりもインターネットで情報を収集することが多いようです」

 新聞の購読者が激減しているのに、販売店への新聞の送り部数が調整されることはなかった。その結果、どんどん配達されない新聞が膨れあがり、「押し紙」率が7割を超えたのである。

 高屋さんが経営していたこれら2店では、「押し紙」の赤字は、補助金を差し引いても、150万円から200万円ぐらいになっていた。その一部は折込チラシの水増しによるチラシ収入で相殺してきたが、インターネットなどの影響でチラシが減ってくると、それも難しくなった。そして6月末をもって、高屋さんは経営を断念したのである。50年を超える販売店経営に終止符を打ったのである。

◇第2の危機--金銭への異常な執着

毎日新聞社は、環境保全のために、モッタイナイ・キャンペーンを展開してきた。しかし、「押し紙」政策とキャンペーンは矛盾している。
 「押し紙」の実態を検討するだけでも、毎日新聞社の経営は異常の一言に尽きる。癌の末期に等しい。「押し紙」商法に嫌気がさした高屋さんは、何度も販売局に改善を申し入れた。

 これに対して販売局の答えはまことに奇妙なものだったという。普通の企業ではとても通用しないレベルの回答だった。

 「それは感性の違いですな」

 そこで高屋さんは、こんなふうに問うた。

 「毎日新聞社の感性というのは、盗人のようなことをやることで、それを批判するぼくの感性がおかしいということか?」.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。




毎日新聞・豊中販売所における2003年から2006年までの新聞部数の(月別)内訳。「注文部数(C)」は、予備紙として必要とされる実配部数の2%を加えた部数。

 

 

+++ 記者コメント +++
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オトチャン  00:16 03/03 2008
毎日新聞は元気ですよ。4月の定期人事異動でも人材が販売にも刺激をあたえてまさにパワフルです。私も元気をもらい。良い紙面の毎日新聞を売りまくります。

音田です  23:25 01/07 2008
黒藪さん、新年明けましておめでとうございます、今年もよろしくお願い申し上げます。確かに新聞販売店の経営は苦しいです、それは他業種の店も同じではないですか、毎日新聞が癌末期だけですか、批判はいいです、しかしまともにしている、店主もいるのです。コンビ二ストアの中身は我々以上ですよ

現役店主  00:38 12/27 2007
オトちゃんに賛成です。販売店主に全く責任がないと言える残紙とはとても思えません。店主は何をしてきたのか。現役で頑張ってる人もいるんです。そのような人間にとってまるで全ての販売店にこのような量の押紙があるかのような記事はご勘弁願いたい。業界の価値が下がる。

オトちゃん  01:36 12/22 2007
黒藪さん、現役の店主です、あなたが見てあの実配紙数におかしいと思うところはありませんか。押し紙と言うより店主は何を今まで何をしてきたのですか。

音田  21:45 12/20 2007
黒藪さんの著書はすべて読みました。しかし私もこの業界に30年強になりますが黒藪さんの誤解されている部分があります。高屋さんは先輩ですがこの業界で一つタブーがあります。それは役に付くのは短期間で終わる事です。役に付いて販売がおろそかになり。自分を失うのです。役を持つた事で偉くなったと思い込みが生じて店がおろそかになり。結果廃業となるのです。私は現在も店主です。

私立大学教員  00:22 12/02 2007
わたしは新聞は取っていません。日本の新聞は、体制よりの御用報道ばかりで、読むに値しない。ルモンド・ディプロマティーク日本版とか、貴誌のようなメディアに、いずれ読者が雪崩を打って移動するでしょう。日本の新聞は、すでに死んでいるゾンビみたいなものです。意味のない情報にカネを払うのは、もったいないですしね。

藤田五郎  22:51 11/29 2007
写真にある新聞は、一ヶ月分ですか。原価は、社員の給与及び賞与は、休日は、競争経費は、50年の経営で出来た資産は、

筆者の黒薮です。  20:45 11/20 2007
最新情報・速報
 読売は、20日からYC久留米文化センター前店への「押し紙」約1000部の搬入を中止しました。これでYC大牟田中央、YC大牟田明治に続いて3店が、「押し紙」排除に成功しました。

筆者の黒薮です。  17:40 11/19 2007
下記の訂正:
(誤)期限の20日も
(正)期限の19日も

筆者の黒薮です。  17:12 11/19 2007
速報:
YC久留米文化センター前の「押し紙」問題。
定数2010部のうち、997部の「押し紙」を
排除するように弁護団が読売に申し入れていましたが、期限の20日も、997部の「押し紙」が送られてきました。これは特殊指定の違反です。

再販制度問題忘れるな  10:28 11/19 2007
何のかんの言って世論を作っているのは新聞社を頂点としたマスコミだから、この問題も闇に葬られるよ。再販制度の改正が持ち上がった時も、普段振りかざしている社会正義と全く逆の論説を張って握りつぶしたでしょ。まあ記者の一部は多少なりとも良心の呵責は感じたと思いたいけどね。サンゴ落書き事件と同じく、一社だけを悪者にして他の新聞社に叩かせれば何とかなるかもね。

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