インターネットは
ゲリラ的に戦えるメディアだ


――「キツネ目の男」こと宮崎学氏……『突破者』として、既製文化人には口にできない言論を堂々と展開する宮崎氏は、インターネットでも独自の問題を鋭く提起している。
 既存のマスコミとネットの関係はどうなっていくのか。また、日本のネットワーカーはどのように国際的展開を見せていくのか。表に出てこない社会の裏事情を探る秘密結社・大和維新塾を率いる大和干城氏、そのネットワーク担当・橘藤雄氏を交えて、インターネットの周辺事情を語りあった。



宮崎 

 田淵さんのヤクザページ削除事件(1)というのは、今あるメディアの限界、腐敗みたいなところが一番出た事件だと思いますね。
 ヤクザの人がね、ホームページで、「ヤクザってこんなもんです」って書いて、何が悪いんだろう。ヤクザが偽って「私は聖人君子です」といって金集めしてるんだったら別だろうけれども、ヤクザがヤクザと名乗って、「任侠道とは弱い人の立場に立つものです」って書いたのがけしからんって朝日新聞はいうんですね。


 これは今のメディアの腐敗っていうか、朝日新聞の腐敗なんですが、たぶんヒマな新聞記者がいろいろやってて見つけたと思うんですよ。見つけたなら見つけたで、いろんな人に取材をすればいい。その本人にも「これはどういう趣旨ですか」ということで取材して、サーバーにも取材する。警察に取材してもいいじゃないですか。それが客観的に報道するっていうやり方だろう。


 ところが、この新聞記者は、特ダネがほしかったわけですよ。だからアップ(2)している本人のところに行かないで、すぐ警察に行っちゃった。「けしからんじゃないですか。ヤクザがでっかい顔してこんなこと書いてるのは」っていったら、警察なんてホームページのことはわかりませんから、「そうだね」といったんですよ。そうしたら次はサーバー(3)へ「警察が怒ってますよ」という話をする。サーバーの方は一応、抵抗はしたんですね。ところが、それを特ダネで報道した。


 だから、朝日新聞と僕とのやりとりの中では、「今後は最低限、言論の自由ということを言わないように」って言ったんですよ。


一同 笑


宮崎
 つぶすならつぶすでいいじゃないですか。つぶせるもんならつぶせばいい。しかしながら、「朝日新聞は言論の自由を守ります」というのだけは今後言わないように、と(笑)。


一同 笑


宮崎 あのときは、新聞メディアが今持っている汚さをつくづく思い知らされましたね。
 逆にいえば、それだけインターネットの方が健全ではなかろうか。玉石混淆でいろんな情報があるわけですよね。玉石混淆なら、今の社会も玉石混淆、一番悪い石が総理大臣になってるわけですから(笑)。だから、世の中が玉石混淆なんだから、情報だって玉石混淆でいい。むしろこの事件によってホームページの新たな可能性を感じさせられたなと思ってるんです。



河上 これはちょっとお恥ずかしい話なんですが、この事件が起こったときにおかしいと思いまして、プロバイダの方にメール送ってしまった(笑)。で、宮崎さんのページであとでずいぶん叱られてしまった(4)のは、わたしなんですけどね(笑)。

なぜ「朝日」なんでしょうね


河上 それはそうとして、その後も続いて朝日の名前が出てくるんですよ。酒鬼薔薇事件(5)でも、朝日が圧力をかけたといわれた。Nシステムの報道は、これもわたしに取材なしで記事が載っている。さらに紀宮殿下報道が日刊スポーツなんですが、これも半分は朝日(6)。


大和 一連の事件でことごとく朝日が出てくるのが特徴。


河上 しかし、なぜ朝日なんでしょうね。


宮崎
 なぜ朝日なんだろうね。


河上 なぜかずっと朝日系なんですよ。ほかのところも叩けるんだったら叩きたいんですけど(笑)。逆に、新潮の報道なんて、すごく取材態度がよかったんですよね。書かれたことはひどかったけれども、かえって好感を持ったくらい。


宮崎 今、無茶苦茶、朝日の部数が落ちてるんでしょう?


大和 落ちてます。


宮崎 相当赤字になってると聞いてる。


大和 広告収入が極端に落ちてますからね。新聞っていうのは、ご存じのとおり、あの購読料っていうのが販売代理店に入ることで、本社っていうのは広告料だけでやってるわけですから、これが落ち込んじゃうとどうしょうもなくなっちゃうんですよね。これはもちろん、部数に比例して落ち込むんですけれども。
 もっとも、朝日・毎日・讀賣の販売部数で讀賣がトップになったのも、もうずいぶん前ですよ。ところが、広告料金はいまだに朝日が一番高いんです。


宮崎 出版した本の広告を出すときの朝日の高さ。


大和 異常ですよね。


宮崎 ものすごく高い。


大和 ある大手出版社が、文庫やマンガの広告でも、讀賣の全五段は買えるけれども、朝日の全五段(7)は高くて買えないらしい(笑)。部数は讀賣の方がはるかに上なのに。その理由の一つとしては、「この本をどの新聞でお知りになりましたか」っていう読者アンケートの回答は、圧倒的に朝日なんです。つまり、投書する連中っていうのは朝日新聞に多いんですよ。


一同 笑


河上 そういう神話があるんですね、朝日には。


記者が記事を書けなくなったのは
バブルのときの反動だ


宮崎 もっとも、僕が本を書いたら、朝日の学芸はほとんどを取り上げてくれるんですよ。取材の第一線と、そうでないところの違いが、ものすごく出てきていると思いますね。その第一線記者が変化してきてるんです。
 というのも、新聞には倫理規定というのがありまして、広告は五〇パーセント超えちゃいけないんですよ。


大和 はい、そうです。


宮崎
 だから、半分は広告だけれども、半分は記事を書かなきゃいけない。ところが、バブルのときに広告がひじょうに多くなったわけですよ。すると、その他に書く記事がないわけです。
 その、書く記事がないときに何を書くかということなんですね。バブルのときでも、本当にちゃんとした取材力があって、取材活動をやってる奴であれば、ネタは持ってるわけですよ。でも、そんな奴はいなくて、結局はお上の発表に頼るしかない。何でもいいから大本営発表を書いちゃう。それで何とか半分半分の比率を維持して、金儲けをするということになっている。
 だから、今の新聞っていうのは「広告紙」なんですよ。ポリシーがあるないよりも、稼ぐための道として何でもいいから書いちゃって、お上の発表、つまりお上にクレジットをもらって書くという体質の変化があるんですね。
 そこに、ホームページというわけのわかんない妖怪みたいな奴が現われてきたときに、どう対応していくかという方法を持ちえなくなったんだろうと思うんです。


河上
 一生懸命、新聞の権威を保とうとしているような気がするんです。でも、読者の側にもかなり幻想があると思うんですよ。ホームページなどを見てると、世の中にはこんな裏があるとかわかってくるんですけど、ただ新聞だけを見ていると、すごく権威があるように見えてしまうんじゃないかと思うんですよ。

今も昔も「大本営発表」に寄りかかる



宮崎 戦前の朝日新聞というのは、一番、大本営発表を流していた新聞なんですよ。


大和 そうですね。


宮崎 その「大本営」になっているのが、今は「市民」「差別」「ボランティア」という言葉なんですね。これが必ずどこかに出てくる。ある日の朝日新聞の中から、この三種類の記事をチェックするというのをやらせようと思ってるんだけれども。


河上 その三つがキーワード……なるほど。


宮崎

 新聞社というのは、特に朝日の場合、何かに寄りかかってなきゃ生きていけないんですよ。大本営発表は、それはそれで楽だから。それが突然、市民の社会になってきたわけでしょ。だから今度は「NGOがどうした」とかといっておけば、ノーチェックで記事が出せるんですよ。


大和 なるほどね。


宮崎

 今、問い直されてれているのは、必ず何かに寄りかかって報道するというこの姿勢なんです。寄りかからなくても、地べたを這って進んでいくというやり方でいいんじゃないのか、と。あとで批判を食らおうが何しようが、事実を自分で見つけ出して書いていく。「俺はこう取材したんだ」ということがあってはじめてちゃんとした記事になると思うんですね。


河上 とすればよくわかります。Nシステムページ報道も「市民」がキーワードじゃないかと思うんです。
 もともと、Nシステム問題というのは、市民運動的なところから始まってるわけですよね。ところが、わたしは運動とは無関係なところにいながら、その資料を入手して、たまたまそのとき都合よく地図作成ソフトが手に入った(笑)。こりゃいいやっていうんで、パッとNシステムマップをつくって、パッと公開した。それだけなのに、えらい騒ぎになってしまったんです。
 でも、今までの市民運動の枠から外れたところからやった、まさにそのことが嫌がられてるんでしょうか


宮崎 だと思うんですよね。それはあるでしょう。僕の方も、警視庁の天下りリスト(8)を出しました(笑)。あれは、大騒ぎになった、ただ、こちらは河上さんと違って、ケンカ売ったらケンカするぞっていうのを言ってますから、向こうから僕に聞く気はなかった(笑)。


河上 いや、こっちも言ってるつもりではあるんですけどね(笑)。



宮崎 あの資料は必ず衝撃を与えると思うんですよ。


大和 与えましたよ、あれは。


河上 ええ、わたしもさっそくダウンロード(9)しましたもの(笑)。


宮崎 あれで二千人ぐらい来たのかな。だから、自分でもほとんどアクセスできなかった(笑)。


河上 あのとき、あっちこっちの掲示板に、「天下りリストがあるぞ」と書かれてたんですよ。みんなそういうものを求めてたんですよね。


宮崎 ただ、あれも僕は手心を加えてるんだよね。


大和 ええ。それはわかります。


宮崎 お巡りさんの自宅の電話番号と住所だけは隠してあげてるんだもん(笑)。


一同 爆笑


河上 ポイントとして、何でもかんでも出しまくるんじゃなくって、先考えてやっとかないとまずいっていう要素はあるんですよね。


宮崎 それはありますよね。


河上 だから、紀宮ページなんかでも、純粋なファンページだったからだれも文句をいってこなかったけれども、一つ間違えれば右翼が殴り込んできたり、左翼が火炎瓶投げてきたりしたと思うんです(笑)。
 まあ、過激なことをいってつぶされたページっていうのは、けっこうあるみたいなんですね。でも、宮崎さんのところも含めて、残っているところはやはり考えてやってるというか、戦略があるというか……。


宮崎 いや、別に戦略もなにもないですけれどね(笑)。僕がつぶされるとしたら、権力によってつぶされることはあるだろう。けれども、他からつぶされることはないでしょう。


一人でも新聞に対抗できる


宮崎 一回、本当に真っ向から新聞記者とかみ合ってやろうということで、日本航空の事件のときにホームページでやってみたんです(10)。


一同 あれはよかった。


宮崎 真っ向から新聞とケンカしてみようということで、新聞のまえに取材して、新聞発表の前にどんどん発表するわけです。もう、情報がどんどん入ってくる。この刑事がどう動いたかっていうことまでやるわけですよ。「今度はこの人を呼び出して、今いじめとる」とか、いっぺんやってみたんですよ。面白かった、これは(笑)。
 一人でもできるんですよ、やろうと思えば。意志の問題なんですよね。


河上 そうですね。アメリカのクリントンのスキャンダルを暴いたのも、個人なんですよね(11)。


宮崎 そう、個人からスタートしてますからね。

 日航の件はリアルタイムで関わってやってみて、疲れるのは疲れるんだけど(笑)、確かに生き生きとしましね。「お巡りが今日、労働組合のだれそれのところに聞きに行った」とわかったら、「どんなことを聞かれましたか」って聞いてみる。そうなると、最後には労働組合からもメールが来るようになったりね。


大和 ほう。


宮崎 総会屋さんの方にもいって、ちゃんと仁義を通してですね、「これが書くことであんたの身を守ることになるかもしれないだろう。これはただでやってるんだから、情報だけは出せ」と(笑)。そしたら、情報がどんどん集まってくるわけじゃないですか(笑)。
 本来、新聞記者はその種の努力をしなきゃいけなかったんだろうということです。官公庁側の発表だけもらって、逮捕されたら終わりって、こんなことだけやってるんじゃなくて、もっともっと動的にやっていけば、警察の違法行為をチェックできるはず。そういう使い方が全然なかったんだと思うんですね。
 その点で、このホームページっていうメディアは、これは面白いなあと思う。世の中の情報を変えていく土台になるんではないかと思いますね。


インターネットは新聞の代わりにはならない


ネットでの情報発信者は
単なる結節点にすぎない



宮崎 ところで、河上さんが革マル派にいじめられたという話が、よくわからないんです。


河上 いや、わたしもわからないんですよ(笑)。
 神戸少年事件の真相を究明する会というのがあって、酒鬼薔薇は逮捕された少年じゃないっていってるんですが、そこに挑戦状が送られてきたというんです。ところが、その挑戦状の署名が HONDA Sigekuni だった。その署名は、実は九五年の十一月に東京でテロを起こすような挑戦状を宝島社などに送ってきた奴の署名なんですよね。その九五年の挑戦状のことを書いたページが、わたしのところにあったんですよ。で、その情報があるということを書いて、「HONDAが酒鬼薔薇なんですか」というメールを送ったんですね。それが六月中ごろ。
 その月末に出張に行ってまして、帰ってきたら大騒ぎになっていた(笑)。会の出しているパンフレットに、いきなり「河上イチローなる人物は酒鬼薔薇事件真犯人のCIAの手先で、元FBI心理捜査官ロバート・レスラーの右腕翻訳者で、しかも外国人だ」と(笑)。


宮崎 そんな偉い人に(笑)。

--以下、略--本よんでや---

相手にゲタを預けるメディア

酒鬼薔薇実名報道で
ホームページだけが正直だった


大衆心理操作される危険もあるが
「そうはいかんぞ」


国境を越えた闘い方が始まっている




世界という土俵で日本人に残るもの


(プロフィール)

宮崎学(みやざき まなぶ)
突破者。1945年京都生まれ。グリコ・森永事件では捜査当局に「キツネ目の男」と疑われた。「電脳キツネ目組」ホームページを開設。著書に『突破者』『バトルトーク突破者』『不逞者』『突破者の条件』『突破者烈伝』、共著に『土壇場の経済学』がある。
http://zorro-me.com/miyazaki/

大和干城(やまと たてき)
秘密結社・大和維新塾塾長。宮崎氏と同年代の編集者。機関誌『石笛』とホームページで社会の裏事情を暴く。


橘 藤雄(たちばな ふじお)
大和維新塾ネットワーク担当。河上と同年代。大和維新塾掲示板管理人として、日々インターネットに情報を流している。
http://www.geocities.co.jp/WallStreet/2434/(大和維新塾ホームページ)

【脚注】


(1)ヤクザページ削除事件 : インターネット報道事件簿1「京都ヤクザページ削除事件」(■ページ)参照。

(2)アップ : ホームページを公開すること。

(3)サーバー : 本来はネットワークの中継点・処理ポイントとなるコンピューターのことだが、ここで使われているように、一般にプロバイダーの別名としても使われる。通称「鯖」。サーバーの調子が悪くて接続できないことを「落ちる」という。

(4)叱られた : 以下、宮崎さんのホームページより。
「一部ファンに誤解があるようなんでいうとくわ。
 田淵氏のとこにもわしのとこにも声援を送ってくれた人がよおさんおる。それうれしいけど、「正義の味方」精神はわし、迷惑やねん。なんか田淵氏にかわって、ネット事務局に詰問状をおくった、とかいうひとまででてきた。これはちゃう。相手を間違えとるがな」
「詰問状をおくったとかいうひと」が実は河上であった。赤面の至りである。

(5)事件報道 : 酒鬼薔薇事件についてはインターネット報道事件簿2、Nシステム報道は事件簿4、紀宮殿下ページ報道は事件簿3を参照のこと。

(6)日刊スポーツと朝日の関係 : 経営の実権はオーナーの川田家が掌握しているものの、朝日が資本参加、役員派遣、販売引受を行っている。

(7)全五段広告 : 新聞の下の方に広告スペースがあるが、一面の下全部五段分ドーンと入っているのが全五段広告。目立つだけに高い。

(8)警視庁の天下りリスト : 警視庁キャリアの天下り先に関する膨大なリスト。
http://zorro-me.com/AMAKUDARI/Amakudari1.htm

(9)ダウンロード : ネット上のデータを手元のパソコンに保存すること。「落とす」ともいう。

(10)日本航空事件 : 日航総会屋事件についてのページを参照のこと。この事件は、総会屋云々に問題があるのではなく、その背後のとある勢力が一番の問題なのだと暴いている。
http://zorro-me.com/miyazaki4/JAL/jal01.html

(11)クリントンのスキャンダル : 最初に暴いたドラッジ・レポートについては、■ページ参照のこと。

(12)中島洋次郎代議士 : 大和維新塾「アブナイネタを教えてください」掲示板より。

この事件、面白いぞ
 投稿者:橘藤雄(管理人)
 投稿日:10月29日(木)19時35分34秒

<特報・政党交付金流用>東京地検
中島衆院議員取り調べへ(毎日新聞)
 中島洋次郎衆院議員(39)が代表を務める自民党群馬県第3選挙区支部の政党交付金流用疑惑で……(略)
 中島議員はNHKの記者を退職後、父親の源太郎元文相の死去に伴う92年の衆院補欠選挙で初当選し、現在3期目。富士重工業の前身・中島飛行機の創設者である中島知久平元鉄道相(故人)の孫に当たり、防衛政務次官や自民党国防部会長などを歴任している。
−−−−−−−−−−−−−−
今現在、「比例区に移る前に中曽根が群馬3区だった」と書いているところが見当たりません。なお、福田赳夫も群馬3区で立候補していました。ついでに小渕は群馬5区。

re:選挙区割り、中曽根・福田
 投稿者:倉田佳典
 投稿日:10月30日(金)10時06分57秒

 以前の中選挙区と、現在の小選挙区は区割りの呼称が異なります。旧群馬3区が、現在の5区(高崎・榛名方面)。現3区は、旧群馬2区(桐生・太田方面)。
 中曽根、福田、小渕は、いずれも旧群馬3区。

※中島知久平=近衛内閣鉄道大臣。政友会の金袋と呼ばれた。終戦時に軍需相。47年、A級戦犯解除。
※富士重工業の本拠地は太田市。

(13)一国社会主義 : 1924年にスターリンが唱えはじめ、その支配とともにソ連の指導理論となった。世界革命がなくても、一国だけでも社会主義社会建設を完了できるという説。もっとも、今の北朝鮮は「取り残されて一国になってしまった」という面が強い。

(14)テポドン事件 : 98年8月31日、北朝鮮がミサイルのようなものを発射、その先端部分が日本列島を超えて太平洋三陸沖に落ちたという事件。日本側は、北朝鮮のミサイルであるテポドンだと主張したが、北朝鮮は人工衛星・光明星一号の打ち上げだったと主張。結局、何だったのかは公式には判明していない。

(15)ジョージ・ソロス : ヘッジファンドで最も有名なユダヤ人。タイのバーツ暴落、欧州通貨危機などの仕掛け人とされている。

(16)ドメイン : ドメイン・アドレス。サーバーとしての住所。asahi.com, zorro-me.com など。一般ユーザーはプロバイダーに間借りするのが一般的だが、独自の「ドメインを取る」となれば、自前でコンピューターのサーバーを用意するということになる(サーバーごと借りる場合もある)。

(17)センデロ・ルミノソ : Sendero Luminoso=「輝ける路」という意味のペルーのテロ組織。正式名称はペルー共産党。

(18)MI5 : Military Intelligence 5.
イギリス軍事諜報部5、別名保安部(Security Service)。MI5の使命は、国内安全保障と情報収集である。ロンドンのミルバンク、テムズ・ハウスに本部。007で有名なMI6は海外担当。

(19)共和主義シン・フェイン党 : Republican Sinn Fein. 1986年に暫定派シン・フェイン党(プロヴィジョナル/プロヴォス、IRAの政治組織)から分離。1905年創設のシン・フェイン党の主張をそのまま今もかたくなに主張し、北アイルランドからの英国の撤退を要求し続けているが、軍事部門は有さず、現在は小政党となってしまっている。河上のウェブサイトには、共和主義シン・フェイン党日本語版ページがある。
http://www.fortunecity.com/bally/tipperary/32/irish/rsf/

(20)イリジウム計画 : 66機の低軌道周回衛星を用いて、地球上のすべての地域をカバーする「衛星電話」。小型携帯電話で通信できるので、地球上どこからでも電話ができる。当初は人工衛星を77機使う計画だったので、第77番元素イリジウムの名前がつけられた。その後、66機に変更された。

(21)「国乃礎」の戸松慶議会長 : 大正2年秋田県生まれ。早大政経学部入学(卒業せず)。
 大学入学後まもなく戦乱の中国大陸に渡る。軍属として満州、上海(特務機関)で活躍。日支停戦を企むが、東条英機に睨まれて一兵卒として南方戦線に送られ、ビルマ(ミャンマー)で終戦を迎えた。
 戦後は労働争議潰しの実力派右翼として活躍。緒方竹虎の懐刀といわれた。保守合同で緒方内閣誕生の折りには労働大臣になることが内定していたが、緒方急死のため実現せず。
 その後、神社本庁に日本復古運動を働きかける。英国科学誌に掲載されたアーノルド・トインビーの論文中に「日本の神道は原始的アニミズムである」という一文を見つけて反論。書簡を数回かわした後に日本に招き、伊勢神宮で「ここにはあらゆる宗教の原点がある。すべての宗教はここに立ち戻らなければならない……」との名言を吐かせた。
 歴代首相に一目置かれた人物だが、とくに福田・中曽根両首相に頼られた。福田首相時代には、福田・経団連平岩外四会長と3人で「日本再生国民会議」を興している。
 また、牛場駐米大使とともに首相特使として訪米、フォード大統領・キッシンジャー補佐官と米国の対日政策について激論を戦わす。さらに、その自説を米国上下院でも演説した。
  (この項の資料提供 : 大和干城氏)

-----
河上イチロー"Der Angriff!"

「朝日新聞さん、こいつら野放しにしといていいんですか!?」
インターネットアングラ情報の大御所勢ぞろい
オフレコ発言続出、各界の裏情報暴露大会
12月初旬発売
河上イチロー著『サイバースペースからの挑戦状』
雷韻出版より出版
宮崎学、しば@「あやしいわーるど」、Vlad、北のりゆき@遊撃、
★阿修羅♪、小倉利丸、あめぞう 他対談とメール取材!