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川崎の技術
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省エネルギー対策
推進効率の向上により使用燃料を削減できるさまざまな技術
 
Kawasaki RBS-F
Kawasaki RBS-F ( Rudder Bulb System with Fins )
RBS-Fは舵に付けたバルブ(球状の物体)とフィン(翼)で構成されています。(左写真)
RBS-FはLNG船やLPG船、バルクキャリアなど1970年半ばの開発以来、当社建造船の100隻以上に装備されており、その馬力削減効果は約2%〜7%である優れた省エネ付加物です。
その原理はバルブによりプロペラボスから発生する乱れた流れを整流し、プロペラが効率良く作動する環境を作ります。さらにプロペラが後方に作り出す回転流を利用して、フィンが前方に進む力(推力)を発生させます。(右図)
 
オーバーラッピングプロペラ (Kawasaki Overlapping Propeller System)
大型化するLNG船に適合した高効率な推進装置として、ビルジ渦を利用したKawasaki Overlapping Propeller System (OLP:特許取得済)を開発しました。

プロペラの位置にはビルジ渦と呼ばれる船体中心線に対称の1組の内回りに回転する流れが存在します。
このビルジ渦の回転エネルギーを回収して推進力に利用できればよいと考えました。

OLPはまずプロペラを2基としてプロペラの荷重度を下げることによりプロペラの推進効率を向上させ、さらにビルジ渦の回転エネルギーを回収するために各々のプロペラの中心をほぼビルジ渦の中心に配置し、ビルジ渦の回転方向とは反対の外回りとしています。
これにより、OLPはビルジ渦の回転成分を有効に利用できます。さらに、OLPのプロペラの中心はほぼビルジ渦の中心に配置されているため、各々のプロペラのほぼ半分がオーバーラップするまで船体中心に近づけており、シャフトブラケットなどによる付加抵抗は無視できるぐらいに小さい優れた推進装置です。このOLPはビルジ渦が強いガス船からVLCC等の肥大船までに適用することができます。

この様なプロペラの流れ場を改善する多くの特徴を備えた大型LNG船のOLPでは1軸船と比較して10%以上推進効率を高めることができます。
 
セミダクト(Kawasaki SDS-F)
Kawasaki SDS-F
( Semi-Duct System with contra Fins )

SDS-Fはプロペラ直前の船体に装着する扇形のセミダクトとセミダクト支持部を兼ねたコントラフィン(翼)で構成されています。

その原理はコントラフィンがプロペラに入る流れにプロペラの回転方向と逆向きの回転を与え、プロペラ後方に生じる回転流を減少させて推進効率を高めます。さらにセミダクトが船尾周りの流れを整流して船体抵抗を減少させ、またプロペラ流入流れにより推力を発生することにより推進効率を高めます。
SDS-Fの馬力削減効果は約3%〜7%あります。またRBS-Fと一緒に装備することにより、さらに馬力節減効果を向上させることができます。
 

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