北海道洞爺湖サミット(7月7~9日)の準備が着々と進む中、ボランティアの協力態勢が整いつつある。20日には洞爺湖温泉街(胆振管内洞爺湖町)でボランティアセンターがオープン。道内各地の交番では、道警OBが「交番協力員」としてボランティア活動を開始した。【金子淳、大谷津統一】
センターがオープン高校生らが案内や清掃に
ボランティアセンターは元レストランの空き店舗を利用。サミットで集まるボランティアスタッフの拠点として使用する。
開設したのは、洞爺湖町などでつくる北海道洞爺湖サミット推進町民会議。ボランティアは道内外の高校生ら250人が登録しており、7月1日から10日間、外国人来訪者らの対応や清掃活動などにあたる。長崎良夫町長は「サミットが近づき忙しくなるが、ボランティアの活躍に期待したい」と激励。参加する町内の市民団体「洞爺国際交流協会」の五十嵐優子会長は「海外の人を自然体でもてなしたい」と話した。
一方、道警のOB組織「北海道警友会」(高田準之助会長)もボランティアに名乗りを上げた。道内各署は洞爺湖周辺に応援を出しているため、管内は手薄になりがち。このため、同会の会員は、交番で道案内や拾得物の受け付けを担当するボランティア「交番協力員」として活動を開始した。来月9日までの20日間、39~85歳の687人が交番92カ所で業務に当たる。
20日には道警本部で高橋清孝本部長が協力員に腕章を手渡し、「警備の成功はもちろん、道民の日常生活の安全・安心を守ることが大事」と激励。同会札幌中央支部の井内悦雄支部長は「経験を生かし、万全の警備態勢に協力したい」と意気込んだ。
毎日新聞 2008年6月21日 地方版