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【死刑判決で本村さん(3)】「弁護人の正義は黒を白やグレーに変えることではない」 (2/3ページ)
このニュースのトピックス:刑事裁判
−−被告の更正の可能性はあると思うか
「可能性は十分にあると思います。過ちを犯した人間が悔い改めて更正できないことはないと思います。ただそれと罪の重さは違うと思います。被告が死刑を科されなければ反省できなかったとすれば、それは彼の弱さだと思います。しかし、もっとその前に、彼が自身の犯した罪が認識できたり、いろんな人との出会いの中で反省する機会があれば、このような結果が出なかった可能性もあったと思います」
−亡くなったお二人に声をかけるか
「心の中では妻と娘には報告したつもりです」
−よかったらその言葉を教えてほしい
「言いたくありません。私だけの言葉にさせてください」
《会見では矢継ぎ早に記者からの質問が飛ぶ。これに対し本村さんは、質問した記者に語りかけるように、丁寧に一つひとつの質問に答えていく》
−−死刑判決で癒やされるのか
「遺族の感情がすべて癒やされるとは思いませんが、納得はできました。人をあやめた罪は自らの命をもって償う、という正義感は満たされました。この重い判決を受けてどう生きていくかは遺族にとっても課題だと思います。司法が命の尊さを価値規範として示してくれたと思っています」
−−閉廷後、一緒に傍聴したご家族とどのような話をしたのか
「そんなに言葉多くは話していません。みんなそれぞれ涙が止まらず、話せる状況ではなかったので。ただ、(妻の弥生さんの)お母さんには『9年間ご苦労かけました』とだけは声をかけました」
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