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【死刑判決で本村さん(2)】「彼が納得しているか見極めたくて、背中を見つめていた」 (2/3ページ)
このニュースのトピックス:刑事裁判
「わかりません。彼がどういうふうに感じていたのか、私は知ることができなかったです。ただこれで彼は決して発言する機会がなくなったわけではないし、社会に何か発信する権利が奪われたわけでもありません。この裁判所が示したことに間違ったところがあるなら事実と違うと訴えればいいし、もし罪を逃れたいためにうその供述をしたのであれば、それは悔い改めるべきではないかと思います。もしこのままであれば、彼の人生であったり、裁判で言ってきたことがこの差し戻し審で反故にされたわけです。少なくとも彼は、これまで犯行事実を認めて謝罪して反省していたわけです。僕はそれをひるがえしたことが一番悔しい」
《ここまで話すと目に涙が浮かんだ。本村さんは被告に言い聞かせるかのように語気を強めて、答えを続ける》
「最後まで事実を認めて、誠心誠意反省の弁を述べてほしかった。そうすれば死刑は回避されたかもしれない。なぜ遺族感情を逆なでして彼がああいった供述をしたのか。まだ謝罪の気持ちがあるなら、差し戻し審でうその供述をしたんであれば正直に述べてほしい」
−−閉廷後、被告は傍聴席に一礼をしたが、どのように感じたか
「彼がどういった心境で頭を下げたのか、わかりません。ただ、判決文を読んで彼が犯した罪を再認識して、心から謝罪ができる日が彼に訪れることを願っています」
−−これまでに被告から4通、謝罪の手紙が届き、開封していないと19日の会見で言っていたが、死刑判決を受け開封するのか
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