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【死刑判決で本村さん(2)】「彼が納得しているか見極めたくて、背中を見つめていた」 (1/3ページ)
このニュースのトピックス:刑事裁判
−−死刑という刑があることに悩まれたこともあったと思うが、今の思いや悩みはどうなったか
「死刑という問題は、この法治国家ができてから古くて新しい問題で、答えがないと思っていますが、人の命を最も大事なもの思っているから死刑という制度も残されてきたのだと思います。この判決を受けて、被告に対して刑罰が重いという人、適したものという人がいると思いますが、それを論じても意味がないと思います。死刑というものがあって、人の命をこの国がどう判断するかということを国民の皆さんが関心を持ったから、(この事件に)世論が集まったんだと思います。死刑に関してはいろんな議論があると思いますけど、死刑存続の方も廃止の方も、目的は安全な社会をつくることに変わりはないと思います。だから犯罪を減らせるかどうかということに、私は人々の力とか労力を傾注すべきではないかと思います。両手放しに死刑は必要だとか間違っていないとか言えないので、迷いながら悩みながらこの制度を維持してゆくべきではないかと思います」
《法廷で判決文が朗読されている間、本村さんは被告の後ろ姿をじっと見つめていた》
−−法廷で被告を見ていたが
「判決文を聞いていました。まさに私が裁判を通して思っていた疑問をすべて解消してくれた。すばらしい判決だったので、きっちりと被告人は聞いて、今後残された人生をどう歩んでいくべきか考えていただきたいと思います。ですから被告がこの判決を聞いているかどうかを見届けたくて、彼が納得しているか見極めたくて、ずっと彼の背中を見ていました」
−−本村さんからはどう見えたか
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