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【集う】第21回捕鯨の伝統と食文化を守る会(11日、東京都千代田区永田町の憲政記念館)

2008.6.15 22:01
このニュースのトピックス捕鯨

 から揚げ、ハリハリうどん、冷しゃぶ…。北は北海道から南は九州まで各地から集まった11店。全17種類の鯨料理が参加者に振る舞われ、鯨が日本の伝統文化であることを改めて印象付けた。

 主催した「クジラ食文化を守る会」(会長・小泉武夫東京農大教授)には田久保忠衛杏林大客員教授や落語家の林家木久扇氏らが名を連ねる。与野党の国会議員5人も参加し、会場は立錐(りつすい)の余地もない盛況ぶりだった。

 あいさつに立った自民党捕鯨議員連盟会長、鈴木俊一衆院議員は「鯨は地域ごとに独特の料理方法があり、日本の食文化と鯨は切っても切れない関係にある」と指摘。過激な行動が目立つ環境保護団体の反捕鯨運動についても「(日本の捕鯨は)科学的根拠に基づいている」とバッサリ切って捨てた。

 店ごとに分けられたテーブルには、鯨料理が所狭しと並んだ。参加者らはお目当ての料理の前に長い列を作り、400皿のくしカツを用意した下道水産(北海道網走市)の担当者は「15分でなくなりました」。

 身動きも取れない状態だったにもかかわらず、参加者らは競うようにして店から店へ渡り歩いていた。

 父親が鯨の仕入れにかかわる仕事をしていたという東京都世田谷区の主婦、平城千草さんは「鯨は小さいころから慣れ親しんだ味。やっぱりおいしい」。日本の伝統文化に理解を持たない反捕鯨運動には「なぜ鯨の肉だけ食べてはいけないのか」と納得いかない様子だった。

 今月23日から27日の日程で、チリの首都サンティアゴでIWC(国際捕鯨委員会)の総会が開かれる。昭和23年に始まった同委員会は今年60年目を迎えるが、環境保護団体による活動が過激化する中、機能不全に陥っているのが現状だ。

 「(科学的根拠に基づく議論ができない)IWCの不正常な状態を、少しでも正常化していきたい」

 総会に出席する宮本稔日本政府代表の決意表明に、参加者らは鳴りやまない拍手でエールを送っていた。(伊藤美希)

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