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遺族の抗議掲載した活動家3人、当局が拘束 四川大地震

2008年6月16日23時39分

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 【香港=奥寺淳】中国・四川省の人権団体「天網人権事務センター」によると、センターの責任者、黄キ(王へんに奇)氏ら3人の活動家が公安当局によって拘束された。四川大地震で倒壊した学校で犠牲になった児童の遺族による抗議活動をインターネット上で伝えたうえ、外国人記者の取材を受けたためとみられる。

 黄氏ら3人は10日夜、成都市内のレストランで食事をしている際、3人の男に強制的に車で連行された。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、地元の公安当局は拘束を認めたが、理由は明らかにしなかった。黄氏は政府の腐敗や民主化の動きなどをネット上で公開し、国家政権転覆扇動罪で00年から05年にかけて収監された。

 RFAによると、9日には同省綿陽市の女性も海外のウェブサイトに被災地の情報を掲載したなどとして公安当局に拘束された。

 四川大地震では多数の学校が倒壊し、4千人以上の児童・生徒が死亡した。校舎の手抜き工事を疑う遺族が地元政府に説明を求め始めたころから、中国当局は態度を硬化。都江堰市の倒壊した中学校周辺では100人以上の武装警官や公安当局者を配置し、遺族が裁判所に行くのを阻止したり、記者が取材するのを厳しく規制したりしている。

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