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G8サミット @洞爺湖

【G8サミット @洞爺湖】

米国先遣隊 「隠密」1泊

2008年06月16日

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新千歳空港に到着した米政府専用機=15日午後、千歳市、川津陽一撮影

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ザ・ウィンザーホテル洞爺では火災に備えて総合訓練。放水もした=胆振支庁洞爺湖町

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反G8を訴える人たちが洞爺湖周辺では初めてのデモ行進をした=胆振支庁洞爺湖町

 北海道洞爺湖サミットまであと3週間となり、現地周辺はあわただしさを増している。15日は米国の先遣隊が政府専用機で視察に乗り込み、会場となる「ザ・ウィンザーホテル洞爺」では火災に備えて大規模訓練。反対派のNGOは、洞爺湖周辺では初めてのデモ行進をした。

■視察、専用機で新千歳入り

 米政府関係者ら約30人は15日正午過ぎ、政府専用機で新千歳空港に到着した。G8諸国のうち、専用機を使って大規模な先遣隊を送り込んできたのは米国が初めてだ。1泊2日の日程で、ウィンザーなどを視察する。

 青と白の鮮やかなツートンカラー、垂直尾翼に星条旗が描かれた「C―40C」。本番並みのシミュレーションとあって、駐機場のフェンス外にも警備の警察官の数が増やされ、物々しい雰囲気が漂う。

 サミット用に設けられた「VIPスポット」に駐機し、ホワイトハウス職員やブッシュ大統領の護衛官らが備え付けのタラップから降りた。

 隠密視察とあって通関や検疫もスポット内の機側で行われ、一般乗降客との接点は皆無。着陸から約30分後、一行は出迎えた大使館員や日本の外務省関係者と、乗りつけたバスでそのまま空港ゲートを出て洞爺湖へ向かった。ウィンザーで会議場や大統領が宿泊する部屋などを視察し、16日夕に帰国する。

■会場ホテル  火災想定し訓練

 ザ・ウィンザーホテル洞爺では、火災を想定した総合訓練を実施。サミットに向けた大がかりな訓練は初めてだ。洞爺湖温泉街の洞爺パークホテル天翔での訓練も合わせると、西胆振消防組合や札幌市消防局の消防署員・団員ら約200人が参加した。

 ウィンザーの訓練は6階客室から出火して3人が逃げ遅れたと想定。はしご車やポンプ車が駆けつけて放水し、ホテルの自衛消防隊が避難誘導も訓練した。道内外から多数の応援が予想され、洞爺湖消防署の瓶子(へいし)滋署長は「連携態勢を再確認し、万全の準備を整えたい」と話した。

 予定していた仙台市消防局や東京消防庁などのヘリコプターは、岩手・宮城内陸地震のため参加しなかった。

■反対住民ら  デモ行進で訴え

 サミット反対の市民団体などによる「反G8サミット北海道(アイヌモシリ)連絡会」は、洞爺湖周辺では初めてとなる集会を洞爺湖町で開き、デモ行進もした。

 集会には周辺自治体の住民ら約20人が参加。サミット期間中のキャンプ場や課題などを話し合い、「地元の人と協力するためにも活動内容を早く固めてほしい」(壮瞥町の女性)といった声が出た。

 集会後、連絡会のメンバーら約15人が洞爺湖畔まで約3キロの道のりを約40分かけてデモ行進。「G8の世界支配反対」などと訴えた。

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