2008.06.12 Web posted at:  15:41  JST Updated - AP
USA

「中国が米議会コンピューターに不正侵入」と米下院議員

ワシントン(AP) 中国の人権問題批判で知られる米下院議員2人が11日、議会のコンピューターに何者かが不正侵入したと発表した。反体制活動家についての情報を狙った中国の仕業だと主張している。

フランク・ウルフ議員(共和党)は2006年以降、コンピューター4台が不正侵入の被害に遭ったという。クリス・スミス議員(同)は、所属する世界人権小委員会のコンピューター2台が2006年12月と2007年3月に攻撃を受けたとしている。

不正侵入されたコンピューターには世界各国の反体制活動家についての情報が保存されていた。ウルフ議員によると、不正侵入があった後、中国政府公用車のナンバープレートを付けた車がワシントン郊外のバージニア州フェアファックス郡にある反体制活動家の自宅に行き、写真を撮ったという。

ウルフ議員は米連邦捜査局(FBI)から得た情報として、コンピューターが中国内部筋に不正アクセスされた下院議員はほかにもいると語った。上院議員のコンピューターも標的になっている可能性があるとしている。

一方スミス議員は、コンピューター乗っ取りを狙ったウイルスが仕掛けられているのを下院の技術者が見つけたと説明した。対処に当たった専門家は、ウイルスは中国から来たもののようだと報告したという。

中国からのネット攻撃疑惑をめぐっては、グティエレス米商務長官が中国を訪問した際に、中国の当局者が米政府のノートPCから密かに情報をコピーし、その情報を使って米商務省のコンピューターに不正侵入しようとした疑いがあるとして、米当局が捜査している。

中国外相は両議員の訴えについてコメントを避けた。グティエレス米商務長官のノートPC問題と商務省ハッキング疑惑についても、中国側は関与を否定している。

ウルフ議員は今回の発表に当たり米政府関係者から、事件の公表を思いとどまるよう説得されたという。FBIとホワイトハウスはコメントを避けた。

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