そうだったのか。
彼女が今朝言ってくれた。
朝じゃない、お昼だった。
病気のせいもあるが、僕は夜になると眠れない。
不安が押し寄せてくるのだ。
寝るのが恐い。
歯を磨かなくてはと思い出来なくて二時間がすぎる。
普通じゃないんだ。
出来て当たり前の事ができない。
そんな状況だ。
こんな人間になってしまった。
それまではちゃんと働けていたのに。
あの係争でたたきのめされる前は。
彼女がってくれた言葉になんだか救われた。
訴訟だけどね、本人訴訟はやっぱり止めた方がいいと思う。
弁護士さんにまかせるなら、
人事訴訟じゃないから、4回から5回の公判じゃないかな。
であれば答弁書のやりとりも2回程度。
訴状と陳述書と答弁書の2回とすると、
そんなに考えることも無いんじゃないかしら。
私も神経質になったけど、弁護士さんにまかせるなら、
ゆったりとした気持ちでいいじゃない。
別に勝ち、負けのある裁判じゃないし。
和解違反だとまあ負けるって事もあり得ないしね。
気軽な気持ちでやれると思うわ。
そう負けるってことは無い裁判なんだ。
やるだけやったという事をみせればいい。
そうすれば母も自分も納得できる。
少しだけ気持ちが楽になった。
離婚裁判とは違う。
あの時は地獄か天国か、生きるか死ぬか。
そんな気持ちだった。
そして心が壊れた。
きっと経験した人にしか解らない。
あの世界から逃げ出せるか逃げ出せないかという状況を。
女性からの裁判とは違う異様な世界だ。
男には何かを選択することさえ許されない。
僕は結婚してからはいつもそんな気持ちだった。
今日は歯も磨けたし。
マイスリーも少しは聞いてくれるだろう。
来週は彼女の誕生日だ。
なにかささやかなお祝いをしたい。