警官襲撃事件、出頭した4人を福岡県警が逮捕…組員と勘違い
福岡県筑紫野市の駐車場で、県警少年課の捜査員2人が4人組の男に襲撃されて警察手帳1冊を奪われた事件で、県警は7日、指定暴力団道仁会(本部・福岡県久留米市)系組幹部の三笠泰典容疑者(25)(同市東町)ら男4人を強盗致傷や傷害などの容疑で逮捕した。4人は6日午後、奪ったとみられる警察手帳のバッジ部分を持って筑紫野署に出頭していた。全員、容疑を認め、4人の一部は「警察官とはわからなかった。抗争中の組員と勘違いした」と供述しているという。
ほかの3人は、同じ組に所属する中村達也(23)、三笠秀丸(22)、親交者の無職三笠博康(24)の各容疑者(いずれも久留米市東町)。
県警によると、2006年5月の道仁会会長人事に反発した傘下最大団体が道仁会から離脱し、この最大団体を中心に九州誠道会(本部・福岡県大牟田市)が設立された。以降、双方の幹部が殺害されるなど抗争が続いている。
4人の一部は「捜査員を九州誠道会の関係者だと勘違いして襲った」と供述。拳銃のようなものについて「本物ではなく、モデルガンだった。逃走中に、警察手帳のバッジ以外の部分や鉄パイプと一緒に(福岡県内を流れる)筑後川に捨てた」と話しているという。県警は川を捜索し、モデルガンかどうかを確かめる。
6日正午ごろ、匿名男性から県警に「今から出頭させる」との電話があり、その後、4人が逃走に使ったとみられる車で出頭した。
県警は、シンナー密売事件に絡んで毒劇物取締法違反(譲り渡し)容疑で30歳代の道仁会系組関係者の逮捕状を取っており、4人との関係についても調べる。
(2008年6月7日 読売新聞)