河上イチローは酒鬼薔薇聖斗だった!?
甲第七号証
革マル派機関紙「解放」
第1561号(1999.3.22.) 第三面


「キツネ目男」の“七変化”?

「反権力」の装いに御用心

 宮崎学――と言えば、「グリコ・森永事件で捜査当局に(容疑者の)『キツネ目の男』と疑われた」などということをセールスポイントにして、「作家」として売り出し中の輩。日共「都学連」のゲバルト隊長であったと自称し、しかしその後は正真正銘のヤクザ、つい最近まで「地上げ屋」稼業に精出していたという“アウトローとしての過去”を売り物にして何冊かの本も出している。ところがこの男が近ごろ、なんとブクロ=中核派の集会などに次から次へと顔を出している。

 昨年十月、京都大学十一月祭のブクロ派系デッチあげ団体による企画で講演したかと思えば、この二月十三日、ブクロ派系「組織的犯罪対策法反対集会」でも講演。「人にやさしい資本主義などという支配階級のデマに欺されるな」(京大十一月祭)とか、「『インターネット戦線』などこれまでの枠を超えた運動をつくれ」(「組対法反対集会」)とかと、あたかも“反代々木左翼文化人”ででもあるかのようなオダをあげたとのこと。

 いやいや、それだけではない。この男、「警視庁幹部の天下り先一覧」なるものをインターネット上で暴露したり、麻原彰晃弁護団・安田弁護士の救援活動へ接近したり、はたまたかの「河上イチロー」が最近出した本(『サイバースペースからの挑戦状』)に収録されている「座談会」にも登場したりしている。この「座談会」で宮崎は、「河上イチロー」や右翼・大和維新塾塾長の大和干城(たてき)や同インターネット担当の橘藤雄とともに、「インターネットは〔国家権力と?〕ゲリラ的に戦えるメディアだ」などと吹きあげてもいる。

 いやはや、「裏街道」をわたり歩き、右翼・ヤクザ、いわゆる「闇の世界」、さらに警察権力と深いコネクションをもっていることを“売り”にしている「キツネ目の男」が、最近急に「反権力」をおしだして、走狗集団や反代々木諸雑派や「反権力」的な諸団体に急接近しているというわけだ。これって、妖怪キツネに似つかわしい“七変化”? などと笑って済まされる話しではない。この手のうさんくさい男の蠢きは、権力者どもがオモテではできないことを代行するものであるのが世の常。「キツネ目男」もまたそうであることはいわずもがな。権力者どもは、「組織的犯罪対策法」制定をはじめとして日本型ネオ・ファシズム体制を強化することに狂奔している。そして、そのために、走狗として使いものにならなくなったブクロ派などを最終的に使い捨てにすることをたくらんでいる。「キツネ目男」の役割は、このブクロ派などと「三里塚」をめぐってはいがみ合ってきた反代々木諸雑派との“接着剤”というところか。

 ともあれ、“キツネ”的本質をむきだしにしはじめた「キツネ目男」の蠢動に御用心。

 


「サイバー・エンジェル」?!

インターネットに監視の目

 二月十六日、警視庁はインターネットに溢れる「違法・有害情報」を監視する「民間モニター制度」(その名も「サイバー・ウォッチ・ネットワーク」――以下、監視ネットと略す)を正式に発足させた。

 この「監視ネット」の世話役は、日本ガーディアン・エンジェルス(小田啓二代表)。本部(東京都港区)を「情報集約センター」として、各警察署が推薦した三十三人が「監視ボランティア」を担うとのこと。そもそもこの「エンジェルス」という聞き慣れない団体は、「米国にある民間防犯ボランティア団体の支部組織」で、「地下鉄サリン事件」を契機に、アメリカの組織を真似てつくったものだという。おまけに、「代表」の小田某は原理研メンバーだといわれている。

 この「監視ネット」の設置を、警視庁が公表したのが一月十八日。ちょうど「青酸宅配事件」が世間を騒がせ、インターネットが「新たな犯罪の温床」だというマスコミのキャンペーンが最高潮に達していた時のこと。現行法規では、警察権力が直接規制にのりだすわけにはいかないので「民間団体」と称するダミーをつくりだしたというのが、事の真相。

 実際、このかんインターネットの規制にかんして、郵政省は、「通信記録(ログ)の保存」は「通信の秘密を侵害する恐れがある」として、電気通信事業法の改正の枠内で対処しようとしてきた。これにたいして「犯罪防止」を名分にして、通信記録の三ヵ月間保存を法的に義務づけるべきことを主張してきたのが警察庁。警察庁は「サイバー・ポリス」(「対サイバー・テロ」部隊)の創設に予算と人員を獲得し、すでに「ハイテク犯罪対策室」を主な警察本部につくりだしてきた。そして「サイバー・ポリス」の活動の法的根拠としての「不正アクセス防止法」を声高に要求している。統一協会絡みの“私設警察”に天使のような顔をさせて「監視ネット」を発足させたというのも、ともかく既成事実をつくり“実績”をあげよう、という魂胆からだろう。反対の声を強く、広くあげないと大変なことになる。

 


 
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