県内で起きた性犯罪被害の認知件数が昨年、人口10万人に対する発生率で全国ワースト1位だったことが県警の調べで分かった。実件数は強姦(ごうかん)事件(未遂などを含む)が140件で3位、強制わいせつ事件(同)が424件で6位。自宅で被害にあったケースの約8割はドアや窓が無施錠だったといい、県警は「侵入を防ぐためマンション高層階や、夏場でもしっかり施錠を」と注意を呼びかけている。
県警によると、被害者は年齢別に29歳以下が全体の約9割で503件。学生被害の内訳では、高校生が最多の103件で、大学生60件、中学生51件と続く。時間別では午後8時~午前0時が最も多く182件。次いで午前0~4時が131件だった。
また、場所別では強姦事件の約半数にあたる74件が住宅などの屋内で発生。強制わいせつ事件の約6割の260件が道路や駐車場などの屋外だった。
県警生活安全総務課は防犯対策として、携帯電話を使ったり、イヤホンで音楽を聴きながら道路を通行しない▽エレベーターに乗る時は知らない人に背中を見せず非常ベルがすぐに押せる位置に立つ--などを挙げている。【和田武士】
〔福岡都市圏版〕
毎日新聞 2008年6月6日 地方版